ほしづくよのドラゴンクエストX日記

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紅衣の悪夢団の目的を、活動場所や裏切り者の登場時期に着目して考えてみました。

 夢現篇もめでたく完了したので*1、何度も戦った紅衣の悪夢団について回顧してみました~。

 自分たちの住む世界を壊滅させてしまうダークドレアムを、彼らはなぜ崇め、その降臨を望んだのでしょうか?

 これについて、「カルトの教義に理由なんかない」と答えてしまうのは簡単です。

 しかし一つ気になる件がありました。それは彼らの活動場所が、真のレンダーシア大陸に限られていたことです。そして覆面をしている敵が多かったので正確にその種族を把握することはできませんでしたが、構成員の大半は人間であるように思われました。

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 ここから考えると、紅衣の悪夢団の目的に共鳴しやすいのは、真のレンダーシアの住民や、その大半でもある人間たちだということで~す。

 この事実から、紅衣の悪夢団の目的を考えてみました。

 ここ最近のアストルティアで、真のレンダーシアだけが受けていた脅威があります。それは大魔王の脅威です。「創造神******」のまめちしきによると、実は最終的には全ての大陸を偽りの世界と入れ替えるつもりだったことがわかりますが、それは彼の頭の中の案であり、現実に脅威を受けていたのは真のレンダーシアだけで~す。

 そして大魔王の脅威が本格化したのは、魔幻宮殿の情報ではネルゲルと契約を交わした最近のこととされていましたが、それ以前にも大魔王の先兵と幼き日のトーマ王子が一騎打ちをするなど、前哨戦はありました。そして大魔王の脅威に備えるための研究は、グランゼドーラ城では十年以上前から行われていたことが、夢現篇の第六話で判明しました。大魔王の存在とそのおおよその攻撃対象は、かなり昔から知れわたっていたので~す。

 こういう時、大魔王との戦いに勝つ自信を持てなかった民はどうするでしょうか? 自信がなくても50%以下の勝利の可能性に期待する人も多いでしょう。また単に諦めてしまう人もいるでしょう。またマイノリティになる覚悟を持って、別の大陸に移住する人もいるでしょう。しかし中には、遅かれ早かれ降臨するダークドレアムの降臨をなるべく早めることで、世界そのものを消滅させて大魔王との引き分けを狙うという人もいたと思われます。そしてこういう人が、紅衣の悪夢団の原型を作ったと思われます。

 そうやって始まった彼らの活動が、やがてカルト化し、大魔王の死後も手段を目的化した過激派によって存続しつづけたということは、十分にありえます。

 また積極的にその手法に共鳴しなくても、紅衣の悪夢団が強くなりダークドレアムの降臨の予想日が早まれば、大魔王と一時休戦したり、さらには同盟まで結べると考えた人もいたでしょう。実際に大魔王は、最終的な利害の一致しないネルゲルとも契約を交わしています。状況次第では人間との共闘も十分にありえたでしょう。

 そしてこういう人や、悪夢団の穏健派は、勇者姫の覚醒と帰還により大魔王の敗色が濃厚になるに従い、次々に悪夢団への所属や支援をやめていったと思われます。

 「脅されていた」という名目で長年悪夢団に協力していたユーリ夫妻が、プレイヤーにとっては一見ご都合主義的な時期に急に悪夢団を裏切ったのも、本人たちやその見張り番が、「もうたかが大魔王風情と引き分けを狙う必要もなくなった」と確信したからではないでしょうか? そう考えると、この時期の裏切りは、逆に非常にメインストーリーとの整合性も高くてリアリティのある展開だと思えてきま~す。

 カリスマのあった首領が死んだ途端、後継者も登場せずに一気に団体が消滅したのも、やはり星月夜が考えたこの仮説と相性が良いかと思われま~す。