サルファバリンを与えたところ、管理端末Q484は約束通り30秒で月を直しました。
しかし次の目的として闇の領界の竜族の排除を開始し、サジェ君に襲いかかってきました。伝承にあった、闇の領界の竜族を楽園から追い出した悪魔とは、実はこの管理端末のことだったようで~す。
星月夜は当然美少年の味方をして抵抗しました。
初期状態のQ484は通常モードで~す。多段攻撃と炎が得意なので、スクルトやベホマラーが便利ですね。
次に殲滅モードになると、強力な打撃が得意になりま~す。だから聖女の守りが便利ですね~。
その次に充電モードになると、やはり聖女が役に立つ即死級の技を使ってきま~す。
これの繰り返しなので、自分が僧侶をしてモードごとに適切な対処をすれば、かなり楽に終わると思いま~す。
Q484を倒して、これで楽園への移住が可能になるかと思いきや、何とすぐに次の端末の生産が開始されたそうで~す。これでは移住は事実上不可能ですね~。
ひょっとしたら遠い昔にも、これと同じような顛末が何度かあったのかもしれませ~ん。
若き日の村長が個人の立場で楽園への鍵を製造できてしまったのですから、村落級のプロジェクトとしてならば鍵は簡単に造れたでしょう。そして数十人がかりで攻撃すれば、管理端末に勝てた場合もあったでしょう。でもすぐに次の端末が生産されて永遠に戦い続ける破目に陥るのであれば、毒を浴びては月で浄化をするの繰り返しになる下界で生きる方が平和で安全で~す。どちらも重苦しいサイクルですが、後者の方が比較的マシといえましょう。
サジェ君も観念して、下界をよりよい環境へと変える方向に研究の舵をきりました。
村に戻ると、再生した月の効果でマイユさんが元気になっていました。また一度毒を浴びてから治ったマイユさんの抗体をナドラガ教団で研究すれば、アロルドさんのための血清もかなり簡単に発明できそうだという流れになり、基本的に一件落着となりました。
でもサジェ君は故人である姉の面影のあるマイユさんに懐いていたので、辛い別れとなりました。あとアロルドさんの存在を知ったのも、かなりショックだったと思われま~す。
サジェ君のことが大好きになってしまっていた星月夜も、連鎖的に複雑な気分となりました。
その後、もう一度楽園に行くと、自由行動ができました。
ラストダンジョンらしき「冥闇の聖塔」も見えました。
故障中の月がさっきまで着陸していた「新月の環」には、壊れたQ484の姿もありました。
そしてもうQ485が完成し、活動を開始していました。こうなると闇の領界の竜族にとっては、完全に賽の河原状態ですね~。
Q485によると、闇の領界の毒が消えるまで、あと5491年かかるそうで~す。
またQ484の「まめちしき」によると、Q484の楽園防衛の活動期間だけでも「何千年」もあったそうで~す。
途方もなく長い期間、闇の領界の竜族は苦しみ続けなければならなそうですね。
やはりここでも強調されました。「カーラ」や「モーラ」という語感が醸し出す、マイナスイメージのある「時間」の物語が……。これが、カーラモーラ村が「時間」と深い縁があるという星月夜の説の、第七の証拠で~す。
冥闇の聖塔以降の物語でもやはり「時間」の強調は続くのですが、今まで紹介した七つの証拠と内容がかなり重なるものだったので、別個にカウントするのはやめて、とりあえずここでこのシリーズは終わりといたしま~す。
最後に、カーラモーラ村の物語が(多分に悪い意味での)「時間」をテーマにしたものであるという星月夜の説の、七つの証拠のリンクを貼ってシリーズの「まとめ」としたいと思いま~す。
※第一の証拠 「カーラモーラ」の語源
※第二の証拠 規則性のある月の様相がもたらした昼夜の概念
※第三の証拠 結界を破る炎の時間制限
※第四の証拠 月の補修にかかる時間をめぐる冒険の始まり
※第五の証拠 過去世界への旅
※第六の証拠 サルファバル戦の時間制限
※第七の証拠 賽の河原じみた長期の苦しみ
※第八の証拠 「パチャティカ」の語源(追記!)
※第九の証拠 規則性のあるダークキングの強さの変化(追記!)
※第十の証拠 ニコちゃんに残された僅かな時間の用途(追記!)