本日は、エテーネ王国の建国の祖であるレトリウスに協力した、ケミル氏族のユマテルの正体について考えてみたいと思いま~す。
レトリウスは名前がローマ人風であり、また活躍の時代がアストルティアの古代ということで、彼の物語には地球の古典古代のローマが投影されているといえま~す。よって古代ローマを手掛かりにしてユマテルの正体を考えてみましょう。
ローマ関連で「ユマテル」という発音に一番近そうな単語といえば、やはり"Juppiter"(ユピテル)ですね。
このローマのユピテルにあたるのが、ギリシアでは"Ζεύς"(ゼウス)で~す。
星月夜は、まだバージョンが3.1だったころに、グランゼニスにはゼウスのイメージが投影されているということを前提にして、ナドラガとオルストフの関係について分析をした記事を書いたことがありま~す。 その記事の予想はおおむね正解だったので*1、「ゼウス≒ゼニス」の公式は今後も前提としてよいかと思いま~す。
「ユマテル≒ユピテル≒ゼウス≒ゼニス」というわけで、彼はグランゼニスの分身的存在だったのではないかと考えました。
グランゼニスの分身的存在として真っ先に思い浮かぶのは、後にグランゼドーラ王家となる勇者の家系で~す。
これがユマテルの正体の正解である可能性もありま~す。しかし錬金を生業とする氏族を率いているあたり、勇者っぽくないですね~。
そこでグランゼニスの力を初代勇者と同時に与えられた、初代盟友の子孫という可能性も考えてみました。
これで気づいたのですが、先代盟友の名前である「カミル」という発音は、ケミル氏族の「ケミル」という発音と似通っていますね。
氏族名と個人の名前という違いはありますが、先祖をしのんでつけられた名前であるという可能性は十分にありま~す。ジパングでたとえるならば、先祖が「大三輪(おおみわ)」氏だったと伝えられる家の新生児に対して、それにちなんで「美和子(みわこ)」と名づけるとかで~す。
また「ユピテル」の「ピ」を「マ」に変えるというのも、いかにも正統への「対」という雰囲気がありま~す。「ユピテル」の「ピテル」の部分の語源は「父」であり、対して「マテル」の意味は「母」で~す。
というわけで星月夜としては、ユマテルは勇者の家系の対となる盟友の家系の出身と考えてみました。
そして、レトリウスの子孫ではなくユマテルの子孫がエテーネ王家になったのか、それとも姻戚関係を通じてエテーネ王家にユマテルの血が混じったのかは不明ですが、どちらにせよエテーネ王族のみが持つ時渡りの力は、さかのぼればグランゼニスに由来しているのだと思いました。