0.はじめに
星月夜は後述の三つの理由から、偽のレンダーシアの容器である亜空間は大魔王製ではないと考えておりま~す。
本日はその三つの理由と、亜空間の真の用途の推測を語りま~す。
1.第一の証拠 語り部の立場と証言
偽のレンダーシアが大魔王が創造したものであるということは、創生番号016と同039から聞けま~す。
彼らは大魔王の「偉業」を語る語り部のようで~す。
よって彼らの語る話は、大魔王を讃える方向に盛られた話である可能性は多分にあっても、その逆に貶める話であるという可能性はほとんどありませ~ん。
そんな彼らが、大魔王が作ったのは「大陸ひとつ」であると言っているので~す。
よって語り部の立場と証言から考察するだけでも、大陸の容器たる亜空間については、大魔王製ではない可能性が高いといえま~す。
2.第二の証拠 闖入者に苦しむ大魔王
これに加えて、偽のレンダ―シアには大魔王が招かざる者が多々闖入し、その計画と芸術を台無しにしてきました。
捕獲対象だった勇者に偽のレンダーシアが避難所として逆用されてしまったのは、その最たる例で~す。その他の例としては、盟友やパンパニーニの魂が挙げられま~す。
こうした者たちの活発な出入りと、大魔王軍がそれらを捕捉できなかったことから考えても、あの亜空間は大魔王が自由に設計した掌中の存在ではなく、もとからあったものだと考えるべきでしょう。
3.第三の証拠 神の緋石というハードモード
神の緋石さえなければ、偽の大陸は一瞬で真の大陸を塗りつぶせる設定でした。それどころか四基ある神の緋石が一基足りなくなるだけでも、大陸の一部なら一瞬で塗りつぶせたので~す。
そうである以上、最初に偽造できる大陸を自由に選べたのであれば、やはり神の緋石という障害のない他の大陸を一気に塗りつぶしたことでしょう。
これについては、「眠っているグランゼニスの遺した緋石の力より、肉体を失ったとはいえ目覚めている五種族神たちの大陸鎮護の力のほうが強かったのではないか?」という反論も考えられま~す。
しかし、大地の竜バウギア一匹の力でオーグリード大陸が海に沈むという設定もあるので、現在の五種族神の大陸鎮護の力は緋石に劣ると考えるべきでしょう。
また別の反論として、勇者捕獲作戦を重視し、「他の大陸を所持していないことが、冥王にレンダーシアに対して迷いの霧を散布してもらう契約を結ぶ際に有利に働いた。これでグランゼドーラの補給は断たれ、勇者捕獲のためのグランゼドーラ攻城戦が有利になった。また偽のレンダーシアを所持していたからこそ、グランゼドーラに大軍を送りこめた」というものが考えられま~す。
しかし、グランゼドーラの孤立化であれば城のある半島だけを霧で包むほうが楽でしょう。そのほうが冥王への対価も安くすんだかもしれませ~ん。また裏の世界の近くの座標に小島を一つ作れば、あなうめ3兄弟のときに登場したあの「転移ゲート」を使って大軍を送り込むための橋頭保としては、もう十分で~す。
以上により、大魔王がハードモードに挑戦したのは、「偽の大陸を包摂する体積の巨大な亜空間が裏の世界に存在しているのがレンダーシアだけだったからだ」という以外、まともな説明が思い浮かびませ~ん。
4.亜空間の真の用途の推測
では偽のレンダーシアが創られる前の、レンダーシアの裏世界にしか存在しない、この広大な海だけが存在していた巨大な亜空間は、一体何のためのものなのでしょうか?
ここで思い出していただきたいのは、第一次ゴフェル計画で~す。
このとき、人間族がゴフェル計画とは異なる手段で生き延びたらしいということは、『アストルティア創世記』の6ページで語られていま~す。
そして隠れ里の竜族もゴフェル計画の対象外であり、かつ人間族との交流も低調でありながら、しっかりと生き延びていたことから、当時の人間族が生き延びた手段が、レンダーシア大陸全体を救う不思議な力だったことは、ほぼ間違いないでしょう。
これについては以前の記事でも指摘しました。
このことから考えるに、海だけが存在していたこの亜空間の真の用途は、レンダーシア大陸が丸ごと避難するための避難所だった可能性が高いですね~。
ではどうやって避難させるかですが、そういうときこそ、願いの精霊アスフェルドの出番だったりするのではないのでしょうか?
(2021年12月12日追記)
破界篇で地面だけでなく空間にもヒズミが生じていたので、空間もマデサゴーラ製の確率が高まり、本稿の価値は地に堕ちました。
さらに最近発売された『アストルティア秘聞録』15ページにより、レンダーシアが第二次災厄の王の脅威をやりすごせたのは単に神の緋石の効果であるというのが公式設定となりました。
そういうわけで本稿の説は完全にハズレで~す。
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