0.はじめに
本日は宇宙船アルウェーン構想の発案者が誰であるかを認定し、その人物を讃える記事を書きま~す。
アルウェーンは敵から得たものも含めた様々な技術の集大成であるので、個々の技術の発明者ではなく、中核となる構想自体を発案した人物を発明者代表として認定したいと思いま~す。
1.アルウェーン構想の真の本質部分とは何であるかについて
宇宙船アルウェーンは、キラキラ大風車塔と無限動力炉と大地の箱舟の三つの技術のおかげで成立したことが、アストルティア博物館の展示でわかりま~す。
具体的には、初動エネルギーをキラキラ大風車塔が稼ぎ、それを無限動力炉が無限に増幅し、大地の箱舟の特殊な合金が数世紀にわたる宇宙旅行を可能にしたので~す。
つまりせいぜい数年程度の宇宙旅行に耐えうる宇宙船を作る場合には、特殊な合金も無限大のエネルギーも不要ですから、キラキラ大風車塔を少し改修するだけでも十分だったということになりま~す。
よってキラキラ大風車塔の宇宙船化計画こそ、宇宙船アルウェーン構想の出発点にして、最大のキモだったことになりますね~。
2.アルウェーン構想の真の本質部分の発案者について
ではその偉大な発案者とは誰かというと、カンダタで~す。
クエスト「入団! カンダタ団」では、「キラキラ大風車塔のプロペラで 塔ごと 空を飛べねえかと試してみたが」と語っていま~す。
このときはカンダタ団が壊滅寸前だったこともあって失敗に終わったようで~す。なので、この発言を頭のおかしな盗賊の単なる夢物語としてスルーしてしまった人も多いでしょう。
でも、カンダタ団がより大きな組織であったり、または国家権力などの外部の巨大組織と手を組んでいたならば、この構想もこの時点で成功していたかもしれませ~ん。
実際、ビッグホルンで月に行くという代案もまた当初は夢物語のようでしたが、適切な人材と物資の確保により成功に至りました。
3.カンダタ崇拝の痕跡
このカンダタのキラキラ大風車塔の宇宙船化計画は、狭い盗賊社会での話題だけで終わっていた可能性もありました。
しかしながら実際にカンダタの計画こそがアルウェーン構想の主軸となり、またそれによってカンダタがアルウェーンの住人たちに崇拝されていたということを推測させる痕跡もありま~す。
この写真をごらんくださ~い。
この六人は、城を背景に並列的に並べられているので、ほぼ同格の英雄として認定されていたのでしょう。
パルミオ博士はプクラスを半永久的に生きる独裁者にしようとしていたのですから、それと並列的に配置された有名人の中に権威の低い人物が混じっていたら、プクラスの権威も激減し、計画に支障をきたしますからね。
ここに並べられたカンダタ以外の英雄を左から確認していきましょう。
一番左は、永世管理者プクラスで~す。
二人目は、様々な時代で様々な奇跡を行い、最後は自分の命を捨ててパルカラス亡霊王を封印した伝説の英雄フォステイルで~す。
三人目は、おそらくエパト王かプーポッパン王と思われる正装した王ですね~。エパト王ならフォステイルの再来として崇められており、プーポッパン王ならば自分の命を捨てて魔瘴を消したと思い込まれたことで崇められているのでしょう。
四人目は、過労死するほど努力したアルウェーンの初代指導者ラグアス王子で~す。
五人目は、オルフェアの子供たちを救う策を遺したアルウェ王妃で~す。
そしてカンダタは、ナブレット団長どころかエパト王とプーポッパン王の少なくとも一人を差し置き、かつ種族の差を乗り越えて、かつ多くの悪事という減点要素を乗り越えて、プクランドの六大英雄の一人として並べられたわけで~す。
パルミオ博士を別格としても、少なくとも七位の地位は確保したことになりますね~。
カグヤ=ムーンとのコネから、「宇宙に詳しい人物」として宇宙旅行についての多少の助言をした可能性もありますが、仮にそうだったとしてもそれだけではここまで高い評価はもらえないでしょう。
やはりここまでの崇拝は、宇宙船アルウェーンの発明者代表としての評価があったればこその待遇であると考えられま~す。
4.この説の唯一の弱点の検証
以上の「カンダタは宇宙船アルウェーン構想の発案者として崇拝されていた」説の唯一の弱点は、同じくアストルティア博物館内にありま~す。
このカンダタ像の解説文では、アストルティア・ナイトに就任したことがカンダタの最大の事績であるかのように語られ、アルウェーン構想の発案者としての功績は一切書かれていませ~ん。
ただクエスト「小島に隠された秘密」*1や「在りし日の姿へ」*2によれば、C141は自分やパルミオ博士の権威を向上させるためならば歴史的な文物の廃棄や改竄も平気でする支配者であったので、カンダタの功績が隠蔽された可能性は非常に高いで~す。
そういうわけでこの弱点は非常に小さなものだとご理解いただけたかと思いま~す。
5.秀才を必要とする天才としてのカンダタ
カンダタのような「ギリギリ実現できるかもしれない奇抜なアイディアを出す天才」は、一人だけだと馬鹿と紙一重ですが、ペリポンのようにそれを現実化できる秀才たちと手を組むと、最高の指導者になるわけで~す。
これは工学に限らず、他の分野でもそうで~す。天才政治家と秀才官僚のコンビもまた、偉大な治世をもたらしま~す。
そういった意味ではカンダタは本質的に「王」なので~す。
そもそも責任感の強いカグヤ=ムーンが、単なる恋愛感情でカンダタを月の王にしようとしたとは考えられませ~ん。自分より戦闘力の高い主人公を強引に使いこなし、かつルナナなどとは違ってちゃんとそれで業績も挙げていく姿を見て、彼の王としての器を見抜き、招聘したのでしょう。
そしてカンダタが最終的に異世界で初代デルコンダル王になったのは、有名な話で~す。
マルチェロは演説で「ただの兵士には 王のようにふるまう事は 許されぬ。たとえ その兵が王の器を もっておろうとも 生まれついた身分からは 逃れられぬ」と一般論を述べた上で、「だが 私はここにいる。 自らの手で この場所に立つ権利をつかみ取ったのだ!」ともいいました。