以下は、アスフェルド学園の衰退に関する記述です。年代については『アストルティア創世記』を大いに参考にしました。
※物語開始の21~26年前、ランガーオ村の武闘場で、クリフゲーンのラッキーパンチが当時のチャンピオンであったガガベスを殺す。
このパンチは村のチャンピオンの地位を瞬時に変えただけではなく、多くの余波を生み出しました。
ガガベスの遺族は蔑まれ、その数年後であるゲーム開始の20年前、当時6歳のガガイは復讐を宣言して村を飛び出します。
勝利こそがすべてとされていた村の風潮に疑念を持ち始めたクリフゲーンは、これを機に村の風潮をじっくりと変化させていく努力をしました。
そうした新しい風潮のおかげで、体の弱かったギュラン少年も頭脳派という生き方を選ぶことができました。やがて彼が村王の側近となり、ランガーオ村の行政には異種族がいらなくなりました。
ギュラン氏はさらに学校を作り、以後オーガ族は修行の地であるランガーオ村で、戦闘力だけではなく知能も気軽に高められるようになりました。
ここの卒業生たちが社会に巣立っていく時代には、「学びの庭」があるエルフ族同様、どのオーガの国や村でも、高級官僚に人間を招く必要なんかなくなっていくことでしょう。
当然ながら、アスフェルド学園の卒業生の進路の幅も狭くなりま~す。
※物語開始の20年前、グランドタイタス号の就航を記念して、異種族のレンダーシア上陸が許可される。
以後、ルシェンダやユーリといった五種族の出身者でも、実力次第でレンダーシア内部のポストを狙えるようになりました。
アスフェルド学園の卒業生の就職活動は一気に厳しくなったでしょうね。
※物語開始の15年前、過激な修行のせいでガートラントのデルタニス王子が死亡。
これを機にガートラントでも武力重視の風潮が弱まっていきま~す。やがてはこの地でも、第二第三のギュラン少年があらわれることでしょう。
※物語開始の1年前、エクゼリア王国滅亡。
アスフェルド学園の卒業生の有力な就職先である人間の王国が一つ消えました。
再興活動の話題は期間限定クエストで一回だけ語られたのみの、か細いものでした。
※物語開始直後、迷いの霧発生。レンダーシア孤立。
五大陸の組織で、「毎年アスフェルド学園の卒業生をX名採用」などの規定を持っていた組織は、これを機に規定を見なおしたことでしょう。
迷いの霧問題はすぐに解決しましたが、それで変化した規定が全部元に戻るとはかぎりませ~ん。
※1.0時代にイッドが、3.0時代に六種族の祭典が、メギストリス王宮における人間の評判を落とす。
プーポッパン王の親戚ですらそう簡単に受け入れないメギストリス王宮ですが、かつては「レンダーシアから来た魔瘴に詳しい老人とその部下の武人」という設定があるだけで浪人たちが一気に王宮の有力者になれるほど、人間が重んじられていました。
しかしイッドで痛い目を受け、さらに六種族の祭典の失態の被害を受けたせいで、人間の評判は地に墜ちたようで~す。
当分メギストリス王国に就職するのは無理ですね~。
※その結果としての、空き教室の増加と、編入生の台頭。
こういう諸々の事情により、「アスフェルド学園に通っても食えるとは限らない」と思う保護者が増えたのでしょう。
生徒数は減り、合格者の平均偏差値も下がり気味のようですね~。
部活としての承認を受けていない非正規のサークルにまで専用の教室を分け与えても、なお広大な空き教室が生じるありさまで~す。
あまりまともな初等教育・前期中等教育を受けたとは思えない環境で育ったフランジュさんやクラウン先輩でも、簡単に編入できたうえに一気に優等生になれてしまう始末で~す。
就職難という衰退原因が生徒の小粒化という次なる衰退原因を生んでいるわけです。
このままでは、封印危機問題や湖の遺跡問題が解決されても、学園は衰退の一途をたどることでしょう。
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