新エテーネで受注できるクエスト「故郷は遠きにありて」に挑戦しました。
最初にこのクエストの題名を見たとき、不安になりました。
この題名は、室生犀星の有名な詩の冒頭からとったのが明らかですが、その詩は故郷を称揚するものではなく、「故郷なんて実際に帰るべきではない」という内容で~す。「よしやうらぶれて 異土の乞食と なるとても 帰るところに あるまじや」という強烈な部分は、冒頭以上に有名で~す。
なので、故郷であるエテーネを発展させるクエストに、そういう題名のものを採用するのはミスマッチに思えました。
それでもとりあえず挑戦してみたところ、評価は鰻登りとなりました。
受注のために新エテーネに行くと、見慣れない姉妹が郵便局を経営していました。ウイロウさんとサキさんだそうで~す。
二人は災厄の王に故郷のガケっぷち村を破壊されたので、新天地を求めてここに来たのだそうで~す。
そして新しい便せんを作るため、ありし日のアバ様の写真を撮影してくるように求めてきました。
星月夜はその要求を満たすために、悠久の回廊の郷愁の扉を利用して、幻のエテーネの村に行きました。
撮影成功。
そしてここで一気に題名の秘密が判明しました。
悠久の回廊は、郷愁・金銭欲・性欲のどれかにとらわれすぎて大義を見失う者が突破できないように作られていま~す。なので運営が引用した室生犀星の詩の、「故郷なんて実際に帰るべきではない」というメッセージは、まさに郷愁の扉の攻略法だったわけで~す。
そして故郷を大切に思いながらもあえて新天地を求めたウイロウ・サキ姉妹は、勇者や盟友や大魔王が乗り越えたこの悠久の回廊の第一の試練と実質的に同等の試練を乗り越えたのだといえましょう。
題名と内容との、実に見事な調和で~す! 運営に「いいね!」で~す。
こうして二名の高度人材がガケっぷち村から永久に離脱し、ヨシキリによる復興計画は一層困難になりましたとさ~。