4.3メインストーリーの最初のボスは、15体の古代ウルベア魔神兵で~す*1。
全部同じ強さであり、行動パターンや怒りっぽさも同じですが、「まめちしき」によると「一見 どれも同じに見えるが 各機体の足の裏に それぞれ 06や 07から始まる 識別番号が刻まれている」とありま~す。
話を進めていくとこの識別番号の意味がわかりま~す。
帝国技術庁で得られる情報によれば、07系統とは、リウ老師の反対を押し切って06系統を改良したものでした*2。
ここで疑問がわきま~す。
07系統は06系統の改良版のはずなのに、なぜ現代では06系統と同程度の性能へと低下し、同一種類のモンスターとして図鑑にまとめられてしまうほど落ちぶれてしまったのでしょうか?
なお、前にも書きましたが、単純なステータスが同じなのは不思議ではありませ~ん。
07系統の開発の動機は、06系統が暴走しやすかったからで~す。人工知能の部分だけ改良したのであれば、戦闘関連のステータスが同一なのは当たり前で~す。
本日は、人工知能が改良されているのに、行動パターンや怒りっぽさまで同じだった理由を考えてみました。
※仮説1.予算がリウ老師に流用されたので、ほとんど何も改良できなかった説
07系統の開発に反対していたリウ老師ですが、亡命をしたのは開発開始直後ではなく、なぜか開発終了後でした。
07系統の開発に多少の協力をするふりをして実は莫大な予算を懐に入れ、それを元に独力で08系統を開発したと考えれば、個人の立場で08系統を作れたことまで説明がつきま~す。
亡命時期や08系統の開発費用の問題という、他の単独ではおかしな設定とのつじつまも一気につくので、おそらくこの仮説が一番有力でしょうね~。
※仮説2.暴走さえしなければ普段は知能も同等説
改良点があくまで暴走の確率の低減に限られていたのであれば、全機体が偶然暴走しなかった流砂の遺跡の戦いでは、知能面においても何らの差異がなくてもおかしくはないですね~。
※仮説3.07系統の増設回路が3000年の間に腐ってしまった説
06系統の人工知能を賢くするために07系統に増設された回路が、生体ユニットだった場合には、それが3000年の間に腐ってしまい、結果的に07系統が06系統と同じ知能に戻ってしまったということが考えられま~す。
ガテリア皇国に、生物の脳とロボットとを連結する技術があったことは、ファラオ・ルドラの存在から明らかで~す。
ならばウルベア地下帝国も、鹵獲したガテリア軍の兵器からその技術を入手し、ウルベア魔神兵に応用したとしても不思議ではありませ~ん。
また、「良心」のようなものがウルベア魔神兵には発生してしまい困っているという話が、技術庁で聞けま~す。本来なら機械に発生させることのほうが難しい「良心」ですが、この良心の原因が知的生物の脳髄の一部であった場合には、かなり納得がいく傾向ですね~。
さらには『週刊ウルベア魔神兵』第6巻*3で、逃亡した魔神兵が復讐の機会を伺いつつ共同生活をしているという情報もあったので、こういう点でも社会性の生物の脳が使われている可能性が高いで~す。
※複合事由説
上記三つの仮説は互いに排斥するものではないので、複数の事情が重なり合った可能性もありますね~。
たとえば、「リウ老師に予算の大半を騙し取られたから、暴走率しか改良できなかった」とか、「リウ老師に予算の大半を騙し取られたから、生体ユニットの防腐剤を発明できなかった」とか。
※余談として参考資料『フロントミッション』
夕月夜「仮説3が少々残酷で身震いしましたよ~。夜、寝られませんよ~。どうやったらこういう残酷な説を思いつけるのでしょうか?」
星月夜「スクウェア(現、スクウェア・エニックス)の『フロントミッション』ってゲーム、夕月夜もやったことあるでしょう。あのサカタインダストリィのBDシリーズの発想に学んだのよ~。そうしたら、色々と辻褄があったというわけ」
夕月夜「あ、たしかに作中のセリフで、マシンの性能が2倍ぐらいになるとか、暴走しやすいとか、問題点は加速剤と精神抗性剤で解決とか、色々いわれてましたね。共通点が多いですね~。しかも今や『ドラゴンクエスト』と同じ会社の商品になりました」
星月夜「まずBDシリーズ研究の非人道性が高まり、ブラウン博士が離反。その後、開発責任者の坂田浩一社長が「我々はもう後戻りできないところまできてしまったのです」とか言って上司の坂田玲二会長を殺し、虎の子のグローニングで弟とも戦うけど、いきなり登場した黒幕のせいで小物として終わる。この流れ、誰かさんにそっくりでしょ」
夕月夜「まず非人道的な研究に反対したリウ老師が離反。その後はグルヤンラシュが野心のために上司のジャ・クバを殺し、虎の子の魔神兵ゼェードを使って従姉妹である御姉様と戦うも、いきなり登場した黒衣の騎士に研究成果を奪われて小物として終わる。わお、そっくり!」
星月夜「しかもグローニングのあとに控える大ボスは、超巨大兵器ミール・オルレン! その本体は胸部に収納されたレイブン!」
夕月夜「魔神兵ゼェードのあとに控える大ボスは、超巨大兵器ウルベア大魔神! その本体は胸部に収納されたヘルゲゴーグ! わお、ここもそっくり!」
星月夜「極めつけ! サカタインダストリィの国際的な陰謀に挑む主人公のデフォルトの名前は、ロイド! 一方、ウルベア魔神兵に対抗するガテリア軍の秘密兵器の名前は!」
夕月夜「ジュラシックロイド!*4 ぬわ~! 偶然とは思えませんし、偶然だとしたらもっと感動で~す」