ほしづくよのドラゴンクエストX日記

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このブログの考察記事における『蒼天のソウラ』の資料としての扱いかたのルールと、その限界について

1.ルール紹介

 関連作品である『蒼天のソウラ』に、原作ゲームの考察のための資料としての価値がどの程度あるかについては、数年前までは考察系ブロガーにとっては完全に自己判断をするしかない問題であり、悩みの種でした。

 しかし8巻の171ページで作者本人が「なるべくゲームの アストルティアの世界観と 整合がとれるように… 同一の世界観としても 楽しめるように 描いてはいますが 漫画として面白く するために あえて変えたり 独自の設定を 加えている部分も あります」と宣言しました。

 以後このブログでは、『蒼天のソウラ』は「準公式」と位置づけておりま~す。

 具体的には、まず原則として暫定的にその内容を尊重しま~す。そして原作等の公式情報と矛盾した場合には、公式情報のほうが正しいと決めま~す。また、原作との矛盾が顕在化しなくても作者本人が「これは独自設定」と明言した場合には、一仮説として扱いま~す。

 なお、この態度はあくまでこのブログの独自の方針で~す。なので8巻の171ページの宣言に矛盾しない範囲内でならば他の方針のブログがあってもよい、いやそれどころか解釈の多様性のために「あるべきだ」と考えていま~す。

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2.ルールは万能ではない

 しかしこのルールを機械的に適用すればすべて結論が機械的に決められるかというと、中々そう単純ではありませ~ん。なぜなら「原作の公式情報との矛盾の有無」は、まさに原作の解釈に左右されるからで~す。

 以下に今一番迷っている例を挙げておきま~す。

 2巻の159ページでは、ゴブル砂漠東の「オアシスの隊商宿」に関して「この湖たまにワニバーンが出ます」という設定が語られていま~す。

 これは討伐モンスターリストの「ワニバーン」や「ゴブル砂漠東」を確認する限りでは、独自設定のようにも思えま~す。

 しかしメインストーリーの偽セレドの町のムービーでは、プテラノドンが登場していました。討伐モンスターリストでは、偽セレドの町どころか偽りのセレドット山道にすらプテラノドンが表記されていないというのに、登場していたので~す。

 「原作ゲームでも「たまに」こういうことが起きるのだ!」と解釈した場合には、「この湖たまにワニバーンが出ます」も原作と矛盾しないことになりま~す。

 一方「リストにプテラノドンが載っていないので、あれは姿を変えられたアラハギーロ兵だったか、もしくは自分を信頼させるためにムッチーノが作った幻だったかの、どちらかに違いない!」と解釈した場合、「この湖たまにワニバーンが出ます」は原作と矛盾することになってしまいま~す。

 こういったところから、『蒼天のソウラ』の資料的価値については同じルールで考察ブログを書いている人同士でも、世界観は多様化していくというわけで~す。

 そしてこの側面においても、星月夜は解釈の多様性を歓迎しておりま~す。