ほしづくよのドラゴンクエストX日記

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「はじまりの島」淡路島

1.大魔王ゾーマとはじまりの島

 昨日、淡路島公園アニメパーク「ニジゲンノモリ」にフィールドRPGアトラクション『ドラゴンクエスト アイランド 大魔王ゾーマとはじまりの島』*1がオープンすることが発表されました*2

 本日はこれを記念し、関連する考察を書いてみました。

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2.「はじまりの島」淡路島

 この「はじまりの島」という命名は、二重の意味で淡路島ならではのものだといえましょう。

 第一には、『ドラゴンクエスト』の親である至高神堀井雄二の生誕の島であるので、シリーズの原点的な島であるという意味で~す。

 第二には、日本神話では淡路島こそがイザナギイザナミの長男(または実質上の長男)であるとされているので、そういう意味でも最初の島ということになりま~す。

3.「はじまりの島」と初代『ドラゴンクエスト

 1985年6月8日に大鳴門橋が開通し、淡路島と四国が橋でつながりました。

 そして1986年5月27日に初代『ドラゴンクエスト』が発売されました。攻略のためには「にじのしずく」で橋を架ける必要があり、その演出は当時としては非常に豪華でした。

 断言こそできませんが、大鳴門橋の開通が淡路島出身の製作者の意識または無意識を通じて『ドラゴンクエスト』の内容に一定の影響を与えた可能性は非常に高そうですね~。

 だから「まのしま」こと「イシュタル島」のモデルは淡路島だった可能性が高いで~す。

4.「はじまりの島」と『ドラゴンクエストIII

 『III』では、このイシュタル島の竜王以前の支配者がゾーマであると判明しました。

 まさに「大魔王ゾーマとはじまりの島」で~す。

5.「はじまりの島」と『ドラゴンクエストVII

 『VII』では、「イシュタル島」の名称に強い影響を受けたと思われるエスタード島が登場しました。

 そしてこの島を拠点として多くの大陸が次々と復活していきました。

 このストーリーもまた、淡路島を先駆として多くの島々が生まれていった日本神話のストーリーを思い起こさせますね。

6.「はじまりの島」と『ドラゴンクエストX』

 『日本書紀』では「及至産時、先以淡路洲為胞。意所不快」とあり、淡路島は両親にとって不快な長男だったようで~す。『古事記』における水蛭子に似た立場で~す。

 これは親であるルティアナに愛されなかったという、長男のナドラガの自己認識に似ていますね~。

 そしてこのナドラガがシリーズの「イシュタル」の系譜を継ぐ者であることについては、過去記事「印欧祖語"*h₂stḗr"から考える、「アストルティア」・「イシュタル島」・「アスタロト」・「エスターク」・「デスタムーア」・「エステラ」の関係」「エステラさんの語源には、"*h₂stḗr"のみならず"ὑστέρα"もあると考えました。これで、ナドラガンドの領界が五つであることや闇の領界が漆黒でなく紫がかっていることまで説明できました」の二本で詳細に語りました。

雨月「今回はただの記念記事かと思いきや、あの記事の続編的内容でもあったんやな」