1.主題
今回は、「銀の森」という区別しにくい新マップが登場してしまった白銀の森の左ルートの話題で~す。
このルートはコイン目的で選ばれるケースが多いので、より多くのコインを得ることを目的としているのを前提に語りま~す。
この白銀の森の左ルートの最初のミラクルダイスで何を出すべきかで、現地で迷ったり議論になったりする場合が多いので、星月夜の見解を計算上の根拠を元に語りま~す。
このミラクルダイスでは、3を出せばコイン5000枚のゴールデントーテムと戦え、5を出せばコイン7500枚のゴールドマンと戦えま~す。
ゴールドマンのほうがコインは多いですが、ゴールデントーテムの次に2や4が出れば両得も夢ではないので、多くの人が迷うのでしょうね~。
2.表記の凡例
本稿で「nターン目」というのは、ふりだしから数えての話ではなく、この左ルートの最初のミラクルダイスから数えての話で~す。
「ゴールドマン派」というのは、「左ルートの最初のミラクルダイスで5を出す人」の意味で~す。
「ゴールデントーテム派」というのは、「左ルートの最初のミラクルダイスで3を出す人」の意味で~す。
3.極端なケースから解説
まずは極端なケースから丹念に解説していくので、中級以上のかたはしばらく斜め読みでもいいかもしれませ~ん。
※第1原則 ゴールドマンに負けそうならゴールデントーテム
ゴールドマンにはレベル2でも勝てるということは、第1講で解説したとおりで~す。
でもさすがにレベル1では勝てないで~す。レベル2~4でも、死にかけている人や第1講の知識を知らなそうな人が多い場合は、負けたり何人か殺されたりしま~す。
こういう場合は安全なゴールデントーテムと戦いましょう。それで勝てばレベルも上がるので一石二鳥で~す。
※第2原則 最終ターンの場合はゴールドマン
第1原則を満たさず、かつ最終ターンならば、ゴールドマンを狙うべきで~す。
他の3人がまだ1回ずつ行動できて、かつ全員がサイコロプラスマスの1/6圏内だったとしても、ターンが増加する確率は50%弱で~す。これを好意的に50%と見積もっても、期待値では最初からゴールドマンを狙うほうがいいので~す。
ゴールドマンなら期待値はそのまま約7500。
一方でゴールデントーテムで5000稼いだのち、50%の確率でターンが増えて、かつ1/3の確率でゴールドマンに止まることを目指した場合、期待値は約6250で~す。
4.通常のケースでの2ターン先の話
これは前章のような極端なケースではなく、中級者以上のかたでも迷うような普段のケースでの計算で~す。
※まずは単純計算で、ほぼ引き分け
まずは単純に2ターン先の計算すると、ほぼ引き分けとなりま~す。
ゴールドマン派なら、1ターンで7500稼いだのち、次の行動ができま~す。期待値は7500強ですね。
3を出してゴールデントーテムなら、1ターン目で5000稼いだのち、約1/3の確率で次はゴールドマンのマスに止まって7500稼げますね。やはり期待値はほぼ7500となりま~す。
進度においてゴールドマン派が2マス勝ってますが、ほぼ引き分けといえましょう。
※不測の事態も考慮すると、ゴールドマン派優位
自分の1ターン目ののちに、誰かがパルプンテマスにとまってボミオス・ピオリム・呪いを発生させる可能性もありま~す。さらには誰かがバシルーラなどの理由で強敵に当たり、自分が死んでしまうというケースもあるでしょう。
こうした不測の事態も考慮すると、1ターン目で堅実に7500稼いでおくゴールドマン派のほうが有利ですね。
自分がゴールデントーテムに止まった直後に、誰かが矢印マスで黄金の地図を拾い1マス先のキメラをゴールドマンにしてくれたときだけは、結果論としてゴールデントーテムで正解だったような気にもなるでしょう。
でもそれをいうなら、約2倍の確率で誰かが宝の地図かメタルの地図を拾い、2マス先と4マス先のゴールドマンを台無しにしてしまうかもしれないので、地図による影響も約4:1でゴールドマン派の勝利で~す。
5.3ターン先の話
前章の見解に対してゴールデントーテム派の反論があるとするならば、3ターン先の話で~す。
ゴールデントーテムに止まった次に、1・1とか1・3とか3・1とか出れば、何とか3ターン目にゴールドマンに出会えるというもので~す。
しかしそんなケースは約1/12なので期待値では約625枚しか上乗せになりませ~ん。
仮に4ターン先のことまで考えて約1/216の確率で1・2・1と出たときの期待値を合わせても660枚弱で~す。
約1/36の確率で3・6と出せば3ターン目に最後のゴールドマンに会えますが、それは実は1ターン目に5を出した人でも3ターン目に11/36の確率で出会えるゴールドマンなので~す。この奥のゴールドマンはゴールドマン派の1ターン目の7マス先にいて、しかも途中の道にミラクルダイスがあるからで~す。
なので残りターンが3回のときは、ゴールドマン派が約2292枚をさらに上乗せして圧勝となりま~す。
6.4ターン以上先を考えるときも、ミラクルダイスと最後のゴールドマンが鍵
4ターン以上先を考える場合も、この奥のゴールドマンが鍵となってきま~す。
4ターン先まで考えると、ゴールドマン派は7/36の確率で第二のミラクルダイスを活用し、その場合は確実に最後のゴールドマンに会えま~す。
一方でゴールデントーテム派は、次に2を出せばゴールドマン派に合流できますが、4を出した場合は第二のミラクルダイスと同じ距離にいる左下のゴールドマンを倒すことになり、その代償としてミラクルダイスを活用できませ~ん。3を出した場合も左下のゴールドマンを狙う場合には、ミラクルダイスを諦めることになりま~す。
このミラクルダイスを活用できる確率も考慮に入れて、「ゴールドマン派とゴールデントーテム派が最後のゴールドマンから得られるコイン」を大雑把に計算してみました。
自分で全部計算するのは面倒なので、「すごろくで止まる確率」というページに載っている近似値も活用いたしました。この場を借りて感謝いたします。
有効数字とか完全に無視して何度も四捨五入しているので、最後のニケタぐらいはあまり本気で信じないでくださ~い。あとパルプンテなどのハプニングもいったんは無視しました。あとターン数も8回以上残っているといったんは仮定しました。
※ゴールドマン派がいつか7つ先の最後のゴールドマンから得られるコインを大雑把に計算
2ターン目に6が出たら、そこから先は約0.167。同様に、5なら約0.194、4なら約0.227、3なら約0.265、2ならミラクルダイスで1.000。以上の合計約1.853を6で割ると約0.309。
2ターン目に1が出て、かつ3ターン目に6が出たら、そこから先は1.000。同様に、5なら約0.167、4なら約0.194、3なら約0.227、2なら約0.265、1ならミラクルダイスで1.000。以上の合計約2.853を36で割ると約0.110。
両者を足すと約41.9%の確率で最後のゴールドマンに出会え、コインの期待値は約3143枚。
※ゴールデントーテム派がいつか9つ先の最後のゴールドマンから得られるコインを大雑把に計算
2ターン目に6が出たら、そこから先は約0.227。同様に、5なら約0.265、4なら約0.309、3なら約0.360、2ならゴールドマン派に合流して0.419。以上の合計約1.580を6で割ると約0.263。
2ターン目に1が出て、3ターン目に6が出たら、そこから先は約0.194。同様に、5なら約0.227、4なら約0.265、3なら約0.309、2なら0.360、1ならゴールドマン派に合流して0.419。以上の合計約1.774を36で割ると約0.049。
両者を足すと約31.2%の確率で最後のゴールドマンに出会え、コインの期待値は約2340枚。
※差額の計算
ハプニングや残りターン数や他のマスから得られる利益を無視しても、最後のゴールドマンから得られる期待値はゴールドマン派が約800枚勝ちました。
前章のゴールデントーテム派の660枚弱の優位性を一気に追い抜きました。
ましてハプニングや残りターン数や他のマスから得られる利益まで勘案するならば、よりパルプンテを踏みにくく、かつ奥のゴールデンスライムを狙いやすい、ゴールドマン派がさらに有利となりましょう。
暁月夜「実に大雑把な計算だな~」
雨月「それでも雨月にはかなり難しかったで~」
7.結論と注意点
以上の理由から、星月夜は白銀の森の左ルートの最初のミラクルダイスでは基本的に5を出すべきだと考えま~す。
とはいえ、両者の差は運がもたらす影響の前では誤差の範囲内といえましょう。
なので、この件では熱くならずギスギスしないことこそが、本当の意味で効率的だと思いま~す。
雨月「雨月好みの結論や」