ほしづくよのドラゴンクエストX日記

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かなり不思議な「ぬすむ」の仕様。考察を進めるうちにスライムの再評価につながりました。

1.「ぬすむ」の不思議な仕様

 盗賊で「ぬすむ」をしたとき、巾着切りのような手の動きがなされ、成功すると「何かを盗んだ」と表示されま~す。

 地球の常識ではこの時点で対象となった物品の占有は移転しておりま~す。そのあとはスリならば大急ぎで逃げ出すのが正解のはずで~す。

 そしてアストルティアでも戦闘以外での「ぬすむ」ならばこの常識が通じることは、ガートラントのメインストーリーのムービー「賢者マリーンとの出会い」から明らかで~す。

 ところがアストルティアでの戦闘中の「ぬすむ」は、一時的に成功しても、その戦闘から逃げたり負けたりすると盗んだはずのものは消えておりま~す。

 さらに盗んだものがゴールドならば勝った瞬間に入手できますが、アイテムだと宝箱に入れられて空から降ってきま~す。中身は宝箱から取り出してやっと入手できま~す。

 これは1.0からずっと続いてきたシステムであるため、あまりにも日常化しており、かえってその不思議さに着目するのが難しいで~す。

2.戦闘終了後の宝箱も不思議

 盗みの成果が入っていることもあるこの戦闘終了後の宝箱も不思議で~す。

 敵のドロップの内容に応じて色が決まり、その対応の法則には決して誤りがありませ~ん。

 この宝箱がモンスターの私物であるならば、盗賊が盗んだものまで入っていることの説明が難しいで~す。盗まれたものに完全に対応した色の宝箱を偶然持っていることの説明も困難で~す。

 さらにはスライムのような小型のモンスターまでもが、あの大きな宝箱に「やくそう」1個だけを入れて運んでいるというのも不思議な話で~す。

 その上、しばらく放置していると中身ごと消えるというのも不思議で~す。

 しかもゴールドおよびクエストなどで課題として出る「だいじなもの」は、この中にはなぜか入らないことになっておりま~す。

3.「バトルエリアの仕様」説で誤魔化したい。

 そういえばそもそもバトルエリア自体が地球の常識では理解不能な空間でした。

 冒険者とモンスターの間でバトルが始まると、そこに外部からの干渉が困難な異空間が発生しま~す。その後は冒険者は「おうえん」してもらうだけとなり、モンスターは「仲間呼び」で1ターン消費しないと援軍がきませ~ん。目の前を他の冒険者や他のモンスターがのんきに歩いていることもあるというのに、直前まで暮らしていたその通常の世界とはほぼ干渉しあえないので~す。

 そしてこのバトルエリアの仕様が、「ゲームとして便宜上省略されてこう表現されているもの」のではなく「自然の摂理として厳然として存在し、住民に正確に理解されているもの」であることは、滅亡前のエテーネの村のオセカの発言から明らかで~す。

 ならばいっそのこと、「ぬすむ」や宝箱の不思議さも、この不思議な空間のせいだとしてしまいたいで~す。謎を先送りしただけのような気もしますが。

 つまり「ぬすむ」が成功しても、内部で戦いが終わるまでは相互に干渉不能な中立空間にその成果が移転するだけであり、戦いが終わってバトルエリアが消えると空から盗んだものが降ってくるというわけで~す。宝箱の色が常に中身と対応しているのは、モンスターの私物だったからではなく、自然の摂理だからだというわけで~す。

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4.それでも残った「宝箱を落とす主体の表記」の問題の考察

 これで何とか無理矢理解決した気になりましたが、バトルエリアが単に地球人には理解不能な原理によるアストルティアの自然の摂理であるならば、モンスターを主語にして「~は 宝箱を 落としていった!」という表現は少々おかしいで~す。

 かといって宝箱がモンスターの私物であったとすると、前述のとおり多くの説明のつかない事象に悩まされま~す。

 そこでこれらを解決するため、「あのバトルエリアは自然の摂理によるものだが、モンスターが主体的に発生させている」と考えました。

 地球で主体的に梅を箸ではさんでいた人間が死亡などの理由からはさむのをやめると自然の摂理により梅は落下しますが、それを「自然の摂理たる重力は梅を落下させた」と表記しても「その人は梅を落としていった」と表記しても、どちらも間違いではありませ~ん。それと同じことで~す。

5.スライムへの評価が上がり、ベリアル(コイン)への評価が下がる。

 以上の説を前提にして、モンスターたちへの評価を変えました。

 フィールド上で寝ているスライムに奇襲をかけてもこの不思議なチカラを持った異空間に連れ込まれるのですから、スライムを含めた全モンスターたちには、生きているかぎり「二つ以上のパーティに同時に襲われない」というエリアを発生させる特別な能力があることになりま~す。

 スライムはあんなに弱そうに見えますが、眠りながらレベル120の冒険者4人を自分が作り出した異空間に引きずり込むだけの能力があるということになりま~す。しかもこの空間では敵に何かを奪われても、自分が敗北するまでその物品は相手のものになりませ~ん。

 スライムくん、中々やりま~す。再評価したいで~す。

 逆にコインボスのベリアルは「ひとりで ある王国の軍隊を 壊滅に追い込んだ」とされていますが、モンスターなら誰しも持っている異空間発生能力を活用して敵軍を四人かせいぜい五人ずつ順番に処理していっただけだった可能性が出てきました。

 ならばこのベリアルの勝利、ランチェスターの法則から考えるに、大した実績ではないで~す。

6.パーティ同盟についても一言

 パーティ同盟はこのバトルエリアの人数制限の防壁機能を弱めてくれますが、それでもいつも機械的に2パーティまでしか参加できないので、あれが現在の冒険者側の技術の限界なのでしょう。

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