ほしづくよのドラゴンクエストX日記

画像は原則として株式会社スクウェア・エニックスさんにも著作権があるので転載しないで下さ~い。 初めてのかたには「傑作選」(https://hoshizukuyo.hatenablog.com/archive/category/傑作選)がオススメで~す。 コメントの掲載には時間がかかることも多いで~す。 無記名コメントは内容が優れていても不掲載としま~す。

6.2で変化した心層の迷宮の亡霊たちの外見やセリフを調査。最重要だったのは哀惜の砂漠のレベル3のNPCたち。

0.はじめに

 6.2で心層の迷宮の亡霊たちの外見が変化したと聞いたので、過去の写真と比較しにいきました。

 同じ迷宮の同じレベルの亡霊たちを、旧→新の順に掲載していきま~す。そして気づかされたことなどを文章で書きま~す。

 ついでに、彼らの語るセリフと6.2メインストーリーで双子の勇者が明かしてきた記憶との異同も調査したところ、この面でも新たに気づかされたことが多かったで~す。

 それについても考察などを書きま~す。

1.悔恨の園

 差分の写真の初出記事へのリンク

 この迷宮の亡霊たちは、アシュレイの時代の人々で~す。

レベル1

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 手前の青年はアシュレイらゼドラ族が着ていた緑色の伝統衣装になり、後方の老人はレオーネらレビュール族が着ていたオレンジ色の伝統衣装になりました。

レベル3

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 彼女たちは「勇者誕生の預言を 巫女さまがたまわった日に 我らの栄光は始まったのだ。 (中略) 神聖ゼドラ王国の 誕生であるぞ!」と語っていたので、過去記事ではゼドラ族だと推測してしまいました。

 しかし「勇者の曙光」の巫女の御座にいて巫女クラメの主張に共鳴していた人と同じ服装になったので、巫女の部下の宗教家だったと考えるべきということになりました。現代のエルフでたとえるならばユーチャーリンのような立場で~す。

 彼女たちが6.1までに着ていたまもりのローブも、今にして思えば特定の部族の伝統衣装ではなく、宗教勢力であることを強調していたのだと思いま~す。

 「我らの栄光」とはつまり、諸部族が統合されて神聖ゼドラ王国ができたときに、王妃となった巫女の引き立てで部下の宗教家たちが旨い汁を味わえるようになったことを意味していると考えるべきで~す。

レベル5

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 トランブル将軍の実父にしてレオーネの義父であるレビュールの族長の外見が、一気に若返りました。

 これはおそらく、6.2から「アシュレイの若いうちにレビュール族ではトランブルが族長となり、しかもそれからしばらくしてレビュール族は壊滅した」という設定になったのが原因で~す。

 トランブルの父が隠居後に長生きをしていたら、死後の嘆きの内容はレビュール族の衰退や壊滅に重点が置かれるはずなのに、この族長は自身が対ゴダ戦に従軍せずレオーネを死なせてしまったことだけを嘆いていま~す。

 だから髪をフサフサにしてヒゲに色素をつけることで「このレビュール族長は若死にしたため、本人が知っている身内の悲劇は義理の息子のレオーネ関連のもののみであり、実子トランブルについては栄光の時期についてしか知らない」として、運営なりに整合をつけたのだと思いま~す。

 でもわざわざ若々しくせずとも、「族長は若ハゲだった」か「トランブルは晩年に側室がやっと生んだ長男」設定で十分乗り切れたのではないかとも思いま~す。

2.断罪の森

 差分の写真の初出記事へのリンク

 この迷宮の亡霊は多分アジール時代のもので~す。

レベル1

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 彼らの服のデザインや配色が少し変わりました。この理由は多分、「盟友の虚無」で見せられたムービー「処刑と降臨」における、彼らと同時代のゼドラ王国の服のデザインと色に合わせたためで~す。

 そして手前の人からヒゲが消えました。こちらのほうの理由は不明で~す。(※即日追記 この記事へのリンクを貼ったツイートに寄せられたコメントのおかげで、手前の人からヒゲが消えた理由は「髪型が似ている王家の迷宮12階の闇夜の王とは別人であることを強調するため」ではないかという仮説を思い浮かべられました。感謝!)

 手前の人は「私は そなたらの 光に導かれ この迷宮に 引き寄せられたようだ」と語っていました。それまでどこにいたのか、急に知りたくなりました。

 発言中に「盟友と出会ったときの 勇者は まだ あどけない子供でな……。 大魔王討伐までの 十数年の月日で 彼らは 肉親のような絆を はぐくんだものだ」とありました。

 ここで「盟友の虚無」のアジール像が、ムービーで盟友と出会った「あどけない子供」だった時点の容姿のままだったことが気になりました。

 「矛盾」とまではいいませんが、普通は記憶に強く残っている他人の容姿って、その人を最後に見たときのもので~す。ましてレオーネは十数年かけてアジールと肉親のような絆をはぐくんだのですから、普通なら初対面時の姿よりもその十数年後の姿のほうが思い入れがあったはずで~す。

 「レオーネにとっては自分の石化を解除してくれた初対面時のアジールこそが英雄であり、その後に自分が十数年間特訓をして育てたアジールは失敗作にすぎなかった」という設定がここに隠されていると考えられま~す。

レベル3

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 服の変化がレベル1と同じなので、特筆すべきことはなかったで~す。

レベル5

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 ここは元々亡霊のいない場所だったので、特に変化なしで~す。

3.哀惜の砂漠

 差分の写真の初出記事へのリンク

レベル1

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 ここで情報をくれた二人がともにゼドラ族であったと判明しました。

 つまり長らくここで聞かされてきた、レビュール族が「心中 おもしろからぬ」とか「態度は すぐに軟化した」というのが、あくまでゼドラ族視点からの情報だったということになりました。

レベル3

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 手前の老人が新しい服の色からレビュール族と判明。

 そのセリフも変化しました。

 「くゅ~た」さんの動画では「初代の巫女は 比類なき威厳を 備えていたが 高齢ゆえ 片方の勇者を 里子に出すべしとの 預言をたまわった日に 身まかられた……」となっていたセリフが、6.2では「双子の勇者の片方を 里子に出すべしとの 預言を グランゼニス神より たまわったのは 初代の巫女の 時代であったな……」となりました。


www.youtube.com

 この変更の理由は、クラメの死期が「勇者の曙光」で預言の直後ではなく大魔王戦の直前だとされたことに由来しているのでしょう。

 このセリフの変更の過程は過去記事「『アストルティア秘聞録』をざっと読みましたが、一番酷かったのは賢者マリーンの経歴のサイレント修正でした。そしてこれを機に今後のこのゲームへの取り組み方を再考しました」で批判したゴレッポのセリフの変更と酷似していますが、今回はギリギリ許容しました。

 なぜならゴレッポのときと異なり、6.1までここにいた老人と6.2からここにいる老人とが同一人物ではない可能性もあるからで~す。表示された名前が固有名詞ではなく「謎の亡霊」なのですから、「不確かな情報を語る老人が哀惜の砂漠のレベル3から退去して、代わってその親戚でレビュール族に属していたためより正確な情報を語れる老人がここに立つようになった」という可能性は十分にありま~す。

 これは屁理屈で擁護しているのではありませ~ん。2.4後期までアズランに立っていたメッシがキラキラ拾いのため不在となり、3.0からメッシの親戚のホウコウがその場に代わって立ち始めたという前例を参照しての擁護で~す。

 さらにいえば仮に同一人物だったとしても、「預言をたまわった日に 身まかられた」は「たまわったのは 初代の巫女の 時代であったな」と矛盾するものではなく、後述するように旧設定も実はまだ温存されている可能性があるので~す。

 むしろここでは「セリフが6.2の内容に対応して変化したNPCと同じ空間にいるのに、奥の宗教家のセリフに双子の勇者の記憶に対応した変化がなかった」ということのほうにこそ注意を払うべきで~す。

 この宗教家はかつても今も、前掲の写真どおり二代目の巫女が「幼少のみぎりより 双子の勇者の お二方と 懇意にしておられました……」というセリフを吐くので~す。そしてそれは「青年期にダフィアと初めて対面した」というアシュレイの記憶とは異なるものの、過去記事「6.2メインストーリー その2 ゼドラ王の黄昏」で紹介した『アストルティア秘聞録』の14ページの「アシュレイは、幼なじみであり大魔王討伐にも参加した二代目の巫女と結婚し」という公式設定には沿っているので~す。

 6.2の内容に合わせて平気で心層の迷宮のNPCのセリフを変える運営があえてこの宗教家の発言内容を維持し、しかもそれは公式設定本に沿っているとなると、アシュレイの記憶のほうが間違っている可能性が50%を大きく上回るといえましょう。

 おそらくアシュレイは御しやすい存在になるように幼なじみのダフィアによって記憶を変えられてしまったか、または操りやすい存在になるようにジア・クト支配下の天使によって記憶を変えられてしまったのでしょう。

 こうなってくると前述のように、クラメが「預言をたまわった日に 身まかられた」という設定すらまだ温存されている可能性も出てきま~す。ダフィアかジア・クト支配下の天使が、何らかの目的のためにクラメの死期についてのアシュレイ・レオーネ兄弟の記憶を改竄したというわけで~す。

 また可能性は50%を大きく下回りますが、逆にダフィアが吐いた嘘にこの宗教家と公式本の両方が騙されているというケースも一応想定しておきま~す。

レベル5

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 この老人もゼドラ族でした。

 彼は大魔王討伐後に一人だけ泣き崩れた娘の父親という設定なので、ほぼ確実にゼドラの族長の外戚で~す。

 これで双子の勇者の母が生まれつきのゼドラ族構成員であった可能性もさらに高まりました。

余談.暁月夜の感想

 私は最強のベルトを求め、勇気の輝石に少しでも余裕があるときは悔恨の園のレベル30のみを周回している。

 そういう私から見ると、輝石を湯水のごとく浪費してやっと完成したこの研究は、贅沢すぎるように感じられる。

(8月5日追記)

 哀惜の砂漠レベル3の老人のセリフ変更につき、旧セリフもまだ捨てられたと決まったわけではないという話を追記し、運営擁護論を少し手厚くしておきました。

 逆に悔恨の園レベル5の族長の容姿変更については、少しだけ厳しめの感想を追記しておきました。