1.総論
リメイク版アニメ『ダイの大冒険』が最近めでたく完結しました。
この最終話の録画を観て数日経過してから、急に「キルバーンの正体はピロロではないのではないか?」と疑い始めました。
一度疑い始めると、疑いの根拠が五つもわいてきました。
そしてその疑いの中から、真の正体についても仮説を思いつけました。
2.五つの根拠
2-1.ずっと正体を偽ってきた者の発言をなぜ最終回だけ信じる?
ずっと「キルバーンの正体は仮面の男」と偽ってきたキャラが、最終回で一度だけ「ボクが…本当のキルバーンだ」と自己申告したからといって、そのまま鵜呑みにするのはあまりに単純で~す。
2-2.危険を冒して起爆前に正体を明かしたのは不自然
仮面の人形を起爆させて勝利するだけならば、別に正体を明かす必要はありませ~ん。
一応は「バーンが死んで長年の緊張の糸が切れ、ついに自己顕示欲に負けた」という解釈も可能ですし、星月夜もかつてはこの立場を全面的に支持していました。
しかしあまりに不自然なので、他の解釈も考えるべきで~す。
2-3.仮面の人形の地上での爆発はヴェルザーにとって最善ではない。
前節の「他の解釈」論は、説得力のある具体例がなければ机上の空論ですが、しっかり辻褄の合うものがありました。
仮面の人形が地上で爆発すると、付近のピラァ・オブ・バーンに誘爆して地上が壊滅し、ヴェルザーではなくバーンのプランに近い結果になってしまいま~す。
起爆前に仮面の人形の爆発計画を教えてくれたのは、誰かが人形を上空に運んで爆死することで人間の戦力が減ることこそがキルバーンにとって最善であり、皆が諦めて地上が消滅するのはせいぜい次善だったからだと思いま~す。
2-4.正体は腹話術の天才
「キルバーンの正体」は腹話術の天才なのですから、ピロロの口が喋っているように見えても、仮面の男が喋っていたときと同じぐらいに「真の発言者は別の場所にいるのではないか?」と疑うべきなので~す。
2-5.不自然な脱帽
正体を明かして死の宣告をするだけなら帽子を脱ぐ必要なんかないのに、ずっと被っていた帽子を不自然に脱いでいま~す。
3.真の正体に関する仮説
以上を総合的に考えると、キルバーンの真の正体は「ピロロの帽子」と考えるのが一番自然で~す。
バーンの遺した計画に乗るだけではヴェルザーにとってせいぜい次善であったので、弱いピロロが自己顕示欲に負けてキルバーンの正体を明かしたふりをしてダイたちを挑発し、一行の中の有力者が少なくとも一名空中で消えてくれることを望んだのでしょう。
でもそういう危険な挑発をしたせいで殺されてはたまらないので、あの慎重なキャラはピロロの身体から離脱し、得意の腹話術で第二の偽の本体を使って死を偽装し、ヴェルザーのもとに帰っていったのでしょう。
4.先行研究について
検索したところ、「キルバーンの正体はピロロではない」までは星月夜より先に提唱されていたかたを発見できましたが、「具体的には帽子だ!」説までは発見できませんでした。
でもかなり古い作品なので、相当の確率で同じ意見を先に発表されたかたがいらっしゃるのではないかと覚悟しておりま~す。
もし先に提唱されていたかたを見かけたら、ご紹介くださ~い。
余談.陰の功労者に褒賞
この仮説にたどりつけたのも、「帽子のほうが本体の魔法使い」という設定のマジカルハットが登場する『ドラゴンクエストX』を長時間やりこんだからこそだと思っておりま~す。
そこでこの記事の陰の功労者である仲間モンスターのマジカルハットのシオフィラス*1に、「ハナちゃんおしゃれ花」を与えました。
このアイテムのお代はプレゼントチケット2枚なので、かなりの奮発で~す。でも個人的にそれぐらい価値のある発見だったので~す。
(11月8日追記)
なんとこの記事の翌日に開催された「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 アニメ完結記念!ダイ!感謝祭」で、最終回の後もピロロが生きているということが公式に語られていたようで~す。
これにより本稿で予測した内容のうち「キルバーンの真の正体はまだ生きている」は完全に公式に承認され、「そして本体は(無傷だった)帽子だ」説の正解の確率もそこそこ高まりました。
とはいえ、アニメではピロロの肉体部分が溶ける描写を修正させられたらしいので、「やはりあの肉体部分こそ本体で、マアムが殺しきれなかったのは単にピロロが打たれ強いからだ」という説も強敵として立ち塞がってきました。
ところで、この記事の発表が一日遅れていたら「どーせ感謝祭の情報を元に記事を書いたんだろう」と評価されていたかもしれず、背筋が凍りました。
「一日一記事まで」を長年自分に課してきましたが、う~ん、面白い発見はさっさと発表したほうがいいのかな~?
なおこの件の詳細は、以下のリンク先の動画の4分40秒あたりで~す。