ほしづくよのドラゴンクエストX日記

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「レンダーシア」の三大語源の分析

0.はじめに

 星月夜は、「レンダーシア」には物語や設定とも深く関わる三つの語源があると考えていま~す。

 三大語源はどれも星月夜より先に気づいたかたがいらっしゃるようなので、本稿では「レンダーシアの設定はこんなにも三大語源と縁が深い。だからスタッフも確実に語源を意識している!」と指摘する形で独自性を発揮したいと思いま~す。

1.中国語の「人」

1-1.他の大陸の名称との比較から推測

 エルフ族が住む「エルトナ」やオーガ族が住む「オーグリード」といった他の大陸の法則から、レンダーシアも種族名から来ていると考えるのが当然で~す。

 そして「人」は中国語では「レン」で~す。

 これは一番強く明瞭な語源であり、とっくの昔に気づいていた人をしばしば見かけてきました。

1-2.なぜ中国語か?

 しかし「「人」に基づく大陸名を作るさいに、なぜ中国語がベースになったのか?」まで考えた人は、まだ見かけたことがありませ~ん。

 星月夜が考えるに、これは「世界の央の大陸」のイメージを持たせるためだと思いま~す。

 地球の中国は所詮は現地住民の自称であって実際は赤道より相当北に位置していますが、それでも住民は大昔から「この地が中央だ」と考え続け、四方八方には野蛮な獣のような夷狄が住んでいると信じ続けていました。そういう信念を「中華思想」と呼びま~す。

 そしてその発想が具現化させたのが、五つの種族に囲まれた「人」の住む中央大陸レンダーシアだというわけで~す。

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2.英語の"render"

 英語の"render"は多義的ですが、「(文章・絵画・演奏・演技などで芸術的に)表現する」という意味もありま~す。

 運営が「芸術家としてのマデサゴーラ」をこの大陸名の先に考えたのか後に考えたのかは知りませんが、どちらにせよ彼の主戦場にふさわしい地名といえましょう。

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3.「ロンダルキア

3-1.アルファベットから推測

 『ドラゴンクエストII』の「ロンダルキア」のアルファベット表記は媒体によって多様ですが、SFC版の公式ガイドブックでは"Rondarchia"なのだそうで~す。

 "ron"の母音を少しだけ訛らせて「レン」と読み、"dar"を英語風に「ダー」と読み、"chia"をフランス語風に「シア」と読み、以上を繋げれば「レンダーシア」になりま~す。

 これは自分では大発見のつもりだったのですが、検索してみたところ9年以上前から気づいていたかたもいらしたことがわかりました*1

3-2.険しい山の向こうにある未踏の地

 2.0以降のマップではレンダーシアは「海の向こう」のイメージが強いで~す。

 しかし古参プレイヤーにとってレンダーシアとは、ギルザッド地方やケラコーナ原生林と地続きであり、険しい山岳の向こうにある未踏の地でした。

 つまり1.0の段階では、船ではなくロンダルキアのように洞窟経由で迷いの霧を突破するシナリオが書かれていた可能性も十分にあるので~す。

3-3.着いてみると紛い物

 2.0でやっと待望のレンダーシアに着きましたが、そこはマデサゴーラによって作られた偽のレンダーシアでした。

 『II』でも、苦労の末にロンダルキアハーゴン神殿に着くと、そこで偽のローレシア城を見せられました。

3-4.偽シドー襲来

 2016年8月2日から公式イベント「竜王城の決戦」*2が配信されました。初代『ドラゴンクエスト』の世界に行けて、現地のラスボスの竜王と戦えました。

 次に2017年9月6日から公式イベント「大魔王ゾーマへの挑戦」*3が配信されました。『ドラゴンクエストIII』の世界に行けて、現地のラスボスのゾーマと戦えました。

 このとき、やがてイベントとして「シドーへの挑戦」が配信されて『ドラゴンクエストII』の世界でシドーを倒すことになるだろうと予測した人は多かったはずで~す。

 ところが2017年10月11日に配信されたアスフェルド学園の第12話で、シドーを模した「狂乱の破壊神」が登場してしまいました*4

 ここで「シドーとはロンダルキアで戦いたかった!」と思われたかたも多かったことでしょう。

 しかし星月夜の説通りレンダーシア陸自体がロンダルキアのオマージュであると考えれば、これは過去二つのイベントの法則の延長線上にあるといえま~す。

 しかもアスフェルド学園は高い山に囲まれた湖のある盆地に位置していて、イオ10系の走る洞窟経由でしか行けませ~ん。これもまた2.0でレンダーシア全体からは失われてしまったロンダルキアの地形的特徴の強調であると考えるならば、偽シドー出現の地は二重の意味でロンダルキアだったことになりま~す。

3-5.真シドー襲来

 2014年12月4日から配信が始まった夢現篇は、アストルティア全土の存亡を賭けてダークドレアムと戦うという、壮大なスケールの物語でした。

 ところが2020年8月20日から配信が始まった破界篇は、偽のレンダーシアのみの存亡を賭けて真シドーと戦う物語でした。一気に6分の1程度にまでスケールダウンしたことになりま~す。

 しかし「シドーとはロンダルキアで戦うのが原則である。そして本作におけるロンダルキアとはレンダーシアである」と考えれば、これは実に自然で~す。

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