ほしづくよのドラゴンクエストX日記

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職業の名称についての世界観を確認し、「ゴッドハンド」配信の可能性についても考えました。

1.職業の名称についての世界観の確認

 このゲームの「職業」の名称は、極めて一般的なものが採用されているので、職業名と同じ単語が職業以外の意味で使われることは珍しくありませ~ん。

 たとえば1.1配信のサブストーリー「ヴァルハラの戦士たち」では、職業の戦士とは別の意味で「戦士」という単語が使われました。

 またその単語が職業を意味している場合でも、所持している武器などから他の流派の存在が推定されることもありました。

 たとえば2.1で登場したサイコマスターは、魔法戦士でありながら両手剣を装備してバギクロスを唱え、「魔法戦士と言っても ヴェリナードの魔法戦士団とは 一切関係がないと 王国は 公式に声明を発表している」という設定も語られました。

 以上により、「誰かが新たな職業を作るときには、先行する一般的な言葉から簡便な職業名を自由に作成するものであり、それが他の意味と被ることには特に問題がない」という世界観が理解できま~す。

 職業に関する考察や予測をする場合、これを把握しておく必要がありま~す。

2.実例

 本章では、上の世界観から慎重になるべき実例を紹介しま~す。

2-1.戦士

 過去記事「「ソウラがグレン城下町にやってくる」のソウラのレベルは30未満の可能性が高いで~す」では、「戦士のソウラがツッコミも使えたのは、転職したから」という内容の文章を書いてしまいましたが、あとになって「そういうスキルラインの戦士だから」という可能性にも気づいてしまいました。

2-2.どうぐ使い

 過去記事「デルクロアがアストルティアに亡命した時期についての研究」では、数十年前に若き日のスタンカとグラガドが修行したというどうぐ使いも、500年前にラクシィがやっていたどうぐ使いも、ともにデルクロアが開発したものだという前提で話を進めました。

 これについてはクエスト「どうぐ使い誕生」時のデルクロアの「この ワガハイが 誕生させた 偉大なる職業 どうぐ使い」という発言が前提になっていま~す。

 仮に流派が複数あったとしても、最初の一つはデルクロアが誕生させたものだと考えていま~す。

2-3.占い師

 占い師のマルグリットは、孫弟子のプレイヤーとは違って両手杖を装備でき、タロットカードからプレイヤーとは別の効果を導けま~す*1。また彼女の弟子のゾーンとエゼルはプレイヤーに開放されていないタイプの占いができま~す。かつまめちしきには「12の雑誌で占いコーナーの連載を持つ。 ペンネームは いくつかあり マルグリットは タロット占いで使う名前だ」とありま~す。

 このことから占い師には複数の流派が存在し、マルグリットはそのうちの少なくとも四種類以上の職を育ててきたことが伺えました。

 だから神話時代のクエスト「混沌より生まれしもの」*2で、カンテが書いた「占い師のスキルがあればツイストサイダーが見つけやすい」という意味の内容のレポートが登場しましたが、このレポート中の「占い師」が現代にプレイヤーに開放されたタロット占い師と同じものであるかどうかは慎重に考える必要がありま~す。

 天星郷にタロット屋がなかったことから考えるに、別の流派の占い師を指していた可能性も高いで~す。

 そしてその場合は当時の占い師にも「全職業で隠れた敵が見える」スキルがあったのは偶然であり、それもスキルポイント16で獲得できたとは限らないということになりま~す。

2-4.遊び人

 クエスト「イマドキの遊び人」*3のルッチーは、セリフの中で「古い遊び人」と「今風の遊び人」とを対比させていま~す。

 セリフの文脈上、古い遊び人と確実に違うと言い切れるのは、「遊びの伝道師」としての性格の有無で~す。

 この内容だけでは、スキルラインの流派まで違うのかどうかまでは不明で~す。

 この話題に続けて「そのうえ 戦闘も バッチコイ!」と武器スキルの解説を始めますが、「そのうえ」というのが「今風の遊び人」限定での話なのか古い遊び人と共通する話なのかは、決定打に欠けま~す。

 ゆえに古い遊び人と今風の遊び人とがスキルとしては同じものなのか、それとも異なるものなのかは、現時点では不明としておくしかありませ~ん。

2-5.魔剣士

 剣士テグラムは魔勇者に人格を乗っ取られて魔剣士テグラムになりました。

 これは「ダーマ神官の力を借りずに自力で転職した」とも解釈できますが、もっと単純に「これは職業名ではない」と考えるほうが理に適っていま~す。

3.「ゴッドハンド」配信の可能性

 『ドラゴンクエストVII』に存在していた「ゴッドハンド」については、『X』でも新しい職業として配信される可能性がしばしば議論となりま~す。

 否定論の根拠として「おたからスキル100で得られる称号のゴッドハンドがあるので、本作では職業名としては登場しないだろう」というものがありました。

 しかし本稿第1章で確認した「職業名は他の意味と被っていい」という世界観の下では、これはあまり強い根拠とは言えませ~ん。

 そして6.4で新職「ガーディアン」が配信された*4ことで、ゴッドハンドの配信の可能性も飛躍的に高まりました。

 なぜなら、6.3までに既出の「ガーディアン」には、モンスター名の「秘宝のガーディアン」や料理名の「ガーディアンサラダ」の他に盾スキルの称号名の「ガーディアン」があったからで~す。

 つまりこれをもって、一般論だった「職業名は他の意味と被っていい」という世界観の命題が「職業名は他の意味と被っていい。そしてここでいう「他の意味」に称号名も含むことは確実である」へと進化したというわけで~す。