1.『ナウシカ』の5thディスクへの影響の復習
『風の谷のナウシカ』からの本作への影響は、3.3メインストーリーでもそこそこ感じ取れましたが、5thディスク全体への影響こそが本番でした。
これについては、過去記事「魔界の情勢と『風の谷のナウシカ』との類似性。そしてそこから考える、ピュージュの立場」で書いた通りで~す。
2.『ラピュタ』の6thディスクへの影響の検証
『風の谷のナウシカ』の次作である『天空の城ラピュタ』からの本作への影響は、4.0メインストーリーでもそこそこ感じ取れましたが、以下に見る通り6thディスク全体への影響こそが本番でした。
※海賊
『ラピュタ』では海賊が序盤から登場し、主人公のパスーは彼らの助力あってこそムスカに勝てました。
6.0では新職業「海賊」の配信が始まり、まずはこの職業という選択肢及びパッシブを手に入れておくと、ディスク全体の攻略が楽になる仕組みでした。
※大砲
パスーが海賊からもらった銃をムスカは揶揄して「大砲」と呼びました。
本作の海賊職の「花」というべきは大砲でした。
※二つに分かれた王家の閏統は、謀略に耽る
閏統とされたパロ・ウル・ラピュタ家の当主のムスカは、復興を目指して軍隊を利用したり謀略に耽ったりしました。
レビュール族の養子に出された上に勇者の称号を奪われたレオーネは、復讐を目指してジア・クトを利用したり謀略に耽ったりしました。
※強そうな巨人は前座で終わる。
巨大空中戦艦ゴリアテの名は、『旧約聖書』の「サムエル記」に登場する巨人の名前に由来します。中盤ではラピュタから落ちてきたロボット兵一体に圧勝してそこそこ強いと思わせてきましたが、復興したラピュタの前には瞬殺で終わりました。
創生巨神も魔眼の月から降りてきたロボット一体に圧勝してそこそこの強さを見せましたが、その後は出力不足で活躍できずに終わりました。
※空中要塞の支配者がラスボス
6thディスクのラスボスは、空中に陣取った魔眼の月の支配者のジア・レド・ゲノス。
※その空中要塞には地上を攻撃する超兵器が備わっている。
ラピュタには、天の火。
魔眼の月には、滅浄の大光。
※敵が操る立方体には幾何学文様が刻まれている。
ラピュタのシステムは謎の立方体により動かされており、そこには奇妙な幾何学文様が描かれていました。
ジア・クトも謎の立方体を使ってきました。
※敵の力の源泉は輝く結晶
ラピュタの力の源泉は飛行石の結晶。
ジア・クトの力の源泉も結晶。
※何度でもよみがえるさ
ラピュタの科学こそが人類の夢であるので、具体化された空中要塞やその統治機構が一時的に滅んだとしても、その理念は形を変えて何度でも復活し、時として多くの悲劇という副作用を生むであろうと、予測されていま~す。
「ゲノス」意識の担当者の肉体が滅んでも、原石キャラが存在している限り、新たにそこに意識は憑依して何度でもよみがえりま~す。
※敵が最初から滅亡しかけていた原因は疫病という裏設定
ラピュタ王家が滅びかけて地上に逃れた理由は、映画の中では描かれませんでしたが、のちに発売された小説や設定本等によると疫病とのことでした。
ジア・クトが滅びかけていた理由は、6thディスクでは軽く示唆される程度でしたが、7thディスクでとこしえの揺り籠で罹患した「創失」であったことが判明しました。
※土着に成功していた別系統の力が、ラスボスを倒した。
ムスカのパロ・ウル・ラピュタ家とは別系統の、積極的に土着していたトエル・ウル・ラピュタ家の力が、ムスカを倒しました。
レド・ゲノスとは別系統の、七賢者の攻撃によりジア・クトから変質して土着した旧グオヌバの力を継承する仮面の大魔王が、ジア・メルド・ゲノスを倒しました。
※終盤で空中要塞は半壊するが、その後も一部は空中に残存(2025年3月1日追記)
終盤の滅びの言葉によりラピュタは半壊しましたが、中枢を含む一部はエンディングでも空中に残存していました。
魔眼の月も大部分が落下したようですが、中枢を含む一部は空中に残存したようで、6.5クリア後も天の箱舟でその部分に再訪することは可能でした。星月夜は最近になってようやくそれに気づきました*1。
3.『トトロ』の7thディスクへの影響
『天空の城ラピュタ』の次作である『となりのトトロ』の7thディスクへの影響は、せいぜい以下に見る程度であり、ここだけを切り取ると「こじつけ」の感すらあります。
しかし、『ナウシカ』→『ラピュタ』→『トトロ』という制作順が本作の5th→6th→7thに対応している可能性まで考えると、決してこじつけではありませ~ん。
7.2~7.5でもどんどん『トトロ』的要素が出てくるのではないかと思っていま~す。
※文明の遅れた地域への「引っ越し」から物語は始まる。
『トトロ』の物語は、草壁一家が都会から農村へと引っ越してくることから始まりま~す。
文明が進んでいたエテーネ王国の現代世界への移転は4.5で発生した現象でしたが、国際社会への「御披露目」の儀は、あえて7.0まで先延ばしにされました。
※主人公はすぐに「黒い何か」を見てしまうが、見える者は限られている。
引っ越してきてすぐにサツキとメイは黒いススワタリを見つけますが、他の者には見えませんでした。
エテーネ王国の国際社会への御披露目の儀式の直後、本作主人公はモノクロの「創失」現象を見てしまいますが、他にこれを見ることができたのはポルテだけでした。
※「いたもん!」と主張するが、理解力のある父ですら半信半疑でいなしてくる。
メイは「トトロいたもん!」と主張しますが、父タツオはそれを子供だからこそ見えた幻影のようなものとして扱い、上手に話をそらしてしまいました。
本作主人公は「マローネいたもん!」と主張しますが、父パドレは半信半疑でいなしてきました。
※消えそうな母を心配していたら、幼女が勝手に出歩き死にかける。
サツキが母靖子の病気を心配しすぎたせいで、その感情に触発された幼いメイが勝手に遠出をしてしまい、行方不明になりました。死亡の可能性すらありました。
主人公が母マローネを救うためにゼネシアでの冒険をしたため、それに触発された幼いデニッサが勝手にゼニートの外に出てしまい、創失しました。完全に消えてしまう可能性すらありました。
※神秘的存在からチートの移動手段を授与されたことで、「詰み」を回避する。
サツキは大トトロからネコバスに乗せてもらえたことで、メイを無事に発見し、母の無事も確認できました。
本作主人公は7.1でゼネシアからゼニアスのほぼ全地域でドルボードが飛べるようにしてもらえたことで、マローネもデニッサも救えました。
※同時上映、護りたい対象を護る手段を間違えた者の罪と罰
『となりのトトロ』と同時上映になったのが『火垂るの墓』でした。敗色濃厚な大日本帝国が自爆的な特攻作戦などに頼っていた時期に、幼い妹を護ろうとした清太が、その手段が拙劣だったという罪を犯し、死後もその悲劇を想起し続けるという罰を受けるという内容でした。
7.0~7.1でのゼネシアの三地域の物語はいずれも、敗色濃厚なゼニアスが自爆的な創失の呪い攻撃などに頼っていた時期に、守護対象を護ろうとした守護天使たちが、その手段が拙劣だったという罪を犯し、悲劇を繰り返し見せられ続けるという罰を受けるという内容でした。
