1.星夜祭版の「魔界」史とその研究成果の再確認
1-1.2013年の戦い
2013年の星夜祭は、クリスマスライム・ジングルモーモン・メリーサーラ・じんめんツリーの四種類のモンスターに襲撃されました。以下、彼らを総称するときは「星夜祭版通常モンスター」と表記しま~す。
この戦いは、和平で幕を閉じました。
1-2.2014年の戦い
翌年、じんめんツリーが「魔界で 星夜祭のことを 自慢したばかりに」、ホーリーアトラスらが星夜祭版通常モンスターたちを従えて星夜祭を襲撃しました。
この時点では、じんめんツリーの語る「魔界」というのは、マデサゴーラらの故郷の世界である「魔界」とおそらくは同一と考えられていました。
1-3.2015年の戦い
同じくじんめんツリーが「魔界で 星夜祭のことを 自慢したばかりに」、クリスモスブロスらが星夜祭版通常モンスターたちを従えて星夜祭を襲撃しました。
和平後にクリスモスブロスは、「白銀の星夜祭が こうして 盛り上がったのも 伝説の三悪魔たる 我らが参加したおかげ。 つまり 大魔王様のおかげと 思い知るがいい」と語りました。
プレイスタイル次第では2014年12月25日配信のVer.2.4からは大魔王マデサゴーラを故人にできたのですが、このイベント以前にマデサゴーラ倒していた場合でも「魔界では新たな大魔王がすぐに即位したのだろう」程度の推測で辻褄が合っていました。
1-4.2017年の祭
この年は「魔界」との戦いがなかった代わりに、「妖精界」と呼ばれる世界が複数存在することが判明しました。
1-5.2018年の戦い
やはりじんめんツリーが「魔界で 星夜祭のことを 自慢したばかりに」、ノエルデュランらが星夜祭版通常モンスターたちを従えて星夜祭を襲撃しました。
1-6.2019年Ver.5.0配信で違和感発生
2019年10月24日配信のVer.5.0メインストーリーで、マデサゴーラの死後はまだ新しい大魔王が即位していないという設定が判明しました。
Ver.2.4の配信日と2015年のクリスモスブロスのセリフをしつこく覚えていた星月夜は、記事「5.0メインストーリー その2 大審門まで & クリスモスブロスさんのセリフについて」でこの件を指摘し、違和感を表明しました。
そして2017年の妖精界複数設定をヒントに、「魔界も複数あるのでは?」と考えました。
1-7.2019年・2022年・2023年の戦い
これらの年は『ドラゴンクエストIX』の世界から、『IX』メインストーリークリアの少しだけ後の時代のリッカがやってきました。
1-8.2022年の研究
記事「クリスモスブロスの主君である「大魔王」の正体について、近年新たに明かされた情報を元に、新仮説を四つ提示しま~す」を書き、じんめんツリーの魔界がアストルティアの魔界と同一である可能性もあることを書きました。
この記事から最近までの星月夜は、様々な仮説の中で迷っていました。
2.2024年の新情報と、それをヒントに考えた仮説
2-1.2024年新情報
今年の星夜祭*1では、またじんめんツリーが「魔界で 星夜祭のことを 自慢したばかりに」、サンタギュメイらが星夜祭版通常モンスターたちを従えて星夜祭を襲撃しました。
サンタギュメイらはガナン帝国から襲来し、クリスマスをガナン式に祝おうとしてきました。
事件解決後、クリスマスライムは「ぼくたち 三将軍には 逆らえないんだ。 今年もイタズラしちゃって ごめんね!」と謝ってきました。「今年も」というからには過去に「魔界」から襲撃してきた個体と同一のようであり、それでいて悪霊の神々や三悪魔や四諸侯だけでなく、三将軍の命令にも従う義務があるようで~す。
2-2.以上から考えた星夜祭版の「魔界」の正体
星の大樹広場は(時間軸はともかく)『IX』世界とつながりやすく、ここを襲撃する魔物にとっての「魔界」と「ガナン帝国」が似たような意味を持つとなると、「星夜祭版の「魔界」とは、ゼニアスである」と考えるのが良さそうで~す。
3.辻褄の検証
3-1.パージと「魔界」呼ばわりの文化
7.1メインストーリーでは、マギエルが他の大陸がジア・クトとの戦いで滅んだと語ってきました*2。
でも人が住めなくても魔物なら住めるような環境の時期もあったかもしれませ~ん。あるいは今でもそうかもしれませ~ん。
かつてルティアナはジャゴヌバに汚染された区域をパージして「魔界」としましたが、こういう振舞いが「ゼニアス仕草」だった場合には、同じくゼニアスでもジア・クトによって滅んだ大陸を「魔界」と呼んでいておかしくありませ~ん。
「魔界」大陸で再興されたガナン第二帝国では、ガナン式クリスマスが祝われてい(たorる)のでしょう。
3-2.地図
『IX』世界には「大魔王の地図」があり、大魔王ゾーマとも戦えました。
だからゼニアスから襲来したクリスモスブロスが大魔王の部下であっても、特に不思議ではありませ~ん。
今まで星夜祭で「魔界」から襲来した他のボスたちも、地図由来である可能性が高いで~す。
3-3.歴史の復元力
6thディスクの冒険は、本来の予定を前倒しして始まった「神化」の儀式あってこそのものでした。その中でのジア・クトの襲来は、レオーネの計画が偶然成功したからでした。そしてジア・クト敗退後、彼らのゼニアスへのワープ装置が偶然にもほぼ無傷でバカンウグレ遺跡に落下しました。
こういう偶然の積み重ねから7thディスクの冒険が始まったわけですが、このゲームの世界の歴史の重要な事項は決定事項として決まっているという設定なので、こういう偶然がなくても同時期に似たような物語が展開していなければおかしいということになりま~す。
そこで6thの偶然(の一部)がなかった場合、アストルティアとゼニアスとをつなぐ星の大樹広場が、史実のバカンウグレ遺跡と似たような役割を果たしたのではないかと考えると、「この世界には歴史の復元力がある」設定と「7thでゼニアスに行けたのは偶然の積み重ね」設定とを両立させることができそうで~す。