0.前史
5.4時代のバトルロードで自分なりにほぼ納得できる装備とバッジの組み合わせを作ったという報告をしたのが、2日前の記事でした。
このとき今後の課題としたものの一つが、「アンルシア姫の「状態異常耐性アップ」の具体的効果」の調査でした。
その調査が存外早く完了したので、報告したいと思いま~す。
1.判明の経緯
今回の「モンスターバトルロード 協力チャレンジバトル」では、景品の中にバトルロードチケットが合計100枚ありました。
これを全部使うと挑戦権が上限の300枚を超えてしまいそうだったので、大急ぎで90試合分ぐらい消化してきました。
これはバッジの性能の実験も兼ねていました。
この作業の中で、長らく敬遠していたレグナードにも頻繁に挑みました。レグナードは5.4から金の錬金石を2個くれるケースが増えたので、今までのように避けていたのではもったいないと感じたからで~す。
すると「竜の咆哮」を近距離で食らったときに、体感で50%の確率でスタンをしなかったので~す。
それでいて「呪いガード60%」と「アンルシア姫」で守られているダイダロスが、時々雑魚の呪い攻撃で呪いを受けました。
「これってどこかで体験した効能だな~」と記憶をたどったところ、盾スキルの「まもりのたて」に一致しました。スタンすら含む多様な異常状態を50%で防いでくれるものの、その50%とは足し算ではなく掛け算であるため、100%ガードの構築には決して貢献しないという仕様で~す。
念のためグーグルで「アンルシア姫 バッジ まもりのたて」で検索をしたところ、アンルシア姫の「状態異常耐性アップ」について似たような見解を唱えているかたが何人かいらっしゃり、自信が深まりました。発見した限りで一番古いところでは、「とんとんのお庭」さんが2018年10月18日の記事ですでに「状態異常耐性アップはまもりのたてのような効果」と書いてらっしゃいました。
この見解が正しいと仮定すると、2日前の記事で「98強」と書いた月光の転びガードは実質99%ガードであり、「10強」と書いたおびえガードは実質55%ガードだったということになりま~す。
2.破界篇は最大のヒントか?
前章の内容は他人の先行研究の追認で~す。こういう「私の実験でも同じ結論に達した」という報告にも、帰納法の精度を高めるという意義がありますが、一番槍の功績には遠く及びませ~ん。
そこで本章で独自性のある分析も書いておきま~す。
それは、「破界篇の内容こそが、「アンルシア姫・虹」バッジの「状態異常耐性アップ」の効果が「まもりのたて」であることの、最大のヒントだったのかもしれない」という分析で~す。
破界篇では極めて重要な用語として「護りの盾」が登場していました。
最初にこれを聞いたときには、盾スキルの「まもりのたて」と同じ発音であることから、減点の対象にしかけたほどでした。
しかし「護りの盾」に就任したクマリスとは、アンルシアのコピーである魔勇者アンルシアの一部分が一個の人格に再構成されたものでした。
ついでにいうと、本物のアンルシアは素の異常耐性がすべて機械的に50%となっており、「まもりのたて」とある意味で似ていま~す。
ここに、「アンルシアといえば、「まもりのたて(護りの盾)」」という法則が見出せま~す。
3.再検討が必要な類似の問題
3-0.総論
「まもりのたて」とかぶる「護りの盾」の登場が、運営の失敗なんかではなく意図的なものであったかもしれないと思った次の瞬間、今まで「運営の失敗だ」で片づけていた類似の問題も意図的なものである可能性があると気づきました。
よくよく思い起こせば、「「魔軍師イッドの目標は賢者エイドスの地位」説を提唱しま~す。そのヒントは1.0から十分にありました」という記事で「魔兵タナト」・「魔兵ヒプノス」のコンビの元ネタと「タナトスハント」・「ヒュプノスハント」のコンビの元ネタがかぶっていたのが意図的なものだったのかもしれないと書いた時点で、この可能性の再検討をしておくべきでした。当時の星月夜はまだ運営を舐めていたのかもしれませ~ん。
以下、遅ればせながら「酷似する用語が重ねて登場したのは、意図的なものだったのかもしれない」という再検討をした事例の一部を列挙しま~す。
3-1.アイギス
最初はやはり同じく盾スキルにあった「アイギスの守り」関連の話題で~す。
60年前のナルビアの町には、この特技と名前がかぶる「アイギス」というレベル18の僧侶がいました*1。
この件では、「この世界で「アイギスの守り」を最初に開発したのは数万年前を旅している最中の兄弟姉妹であり、かつての仲間の名前をその技に与えた」という仮説を考えました。
あるいは逆に、「「アイギスの守り」に影響された彼の親が「アイギスの守りのごとく、人を守る僧侶になれ」という思いで子の名前を決め、彼もまたその思いにこたえた」ということも考えられま~す。
3-2.アグニ
炎の聖塔の前にはインドの火神"अग्नि"(アグニ)を語源とするシスター・イグニが立っていて、塔の最上階には同じ語源の炎魔アグニースが待ち構えていました。
かつて星月夜はこれを批判する記事を書いてしまいましたが、今回の件を機に再検討をしました。
そして「実はイグニは、アグニースの対なる存在として、同じくガズバランが用意していた人物」という仮説を考えました。
やがて解放者候補が出現したときに手助けをする使命をイグニが与えられていたのだとすれば、これは一種の救済措置であると同時に、ナドラガの残党がカルト宗教を作っていた場合にその対抗馬である通常版教会の発言力を高めることにもつながるので、ガズバランにとっては一石二鳥であるといえましょう。
3-3.マルグリット
占い師の職業クエストに出てきたマルグリットは、フランス語の人名"Marguerite"で~す。語源を遡ると古典ギリシア語で「真珠」を意味した"μαργαρίτης"(マルガリテース)で~す。
そして魔女グレイツェルの元ネタとなった"Gretel"(グレーテル)は、ドイツ語の人名の"Margarete"(マルガレーテ)の愛称であり、語源は当然同じで~す。
「こんな重要な二名を実質的に同じ名前にしてしまうとはけしからん!」と長年思っていたのですが、これも再検討が必要ですね。
グレイツェルは人間族の作家であるパンパニーニの創作キャラなので、同じく人間族の有名人が重要なモデルの一人である可能性は十分にありま~す。
また逆に、「マルグリット」という名前は彼女が持つペンネームのひとつにすぎないらしいので、『小さな英雄ザンクローネの物語』のほうが先に刊行されて後からそれを元にペンネームを作った可能性もありま~す。