リンジャハル災害の生存者であり、部分的な記憶喪失者でもあるレグルさんから、大切なペンダントを探してほしいとたのまれました。クエスト「波間に消えた記憶」で~す。
レグルさんを救ったエルシドさんは、ペンダントのことは知らないものの、同時に発見した音楽祭のパンフレットを保管していたようでした。
これを見せたところ、レグルさんは自分がリンジャハル復興記念の音楽祭を取り仕切っていたことを思い出し、その会場の場所を探すよう依頼してきました。
ここで5000年間の風雪に耐え、かつ5000年間誰からも拾得されなかった、奇跡のペンダントを拾いました。
不自然すぎる展開ですね~。
これを持ち帰ると、レグルは自分がリンジャーラの部下であったことを思い出したようでした。そしてペンダントが書庫へのカギとなっているので、書庫から記憶の結晶を持ってくるよういわれました。
ふむ、ここか~。
中はこういう雰囲気でした。
このカニの細工の中に、記憶の結晶が隠されていました。
周囲の本を読むと、リンジャハルではカニが特産物であり、カニで地域興しもしていたようでした。
ヒストリカパニックでカニが登場したのは、この由来かもしれませんね。
記憶の結晶を持ち帰ると、レグルはすべてを思い出しました。
この記憶の結晶は国王代行時代のドミネウスがリンジャーラに送ったものであり、中にはパドレがリンジャハルを奪おうとしているというメッセージが込められていました。
レグルによると、リンジャーラはこれを聞いてからおかしくなり、住民失踪事件も起きるようになったのだそうで~す。
これで一応このクエストは終了で~す。
これが報酬の絵で~す!
なお書庫には勇気の石塔があったので偽の世界に行くと、そこにはカニがなく、ドミネウスからのメッセージをまったく信じていないリンジャーラの日記がありました。
しかしこれはおそらく、マデサゴーラが創作した偽の日記でしょうね。
5000年間誰も中に入れなかった密閉空間の忠実なコピーであれば、カニが消えてその代わりに書庫の持ち主とは別人の日記帳になっているなど、ありえませんから。
史実のリンジャーラについては、側で見ていたレグルの口述こそ信じるべきでしょう。史実ではやはり、ドミネウスからの通報を信じて、パドレに勝つために魔人を召喚したのでしょう。
他にも、真の世界の書庫には「リンジャーラ様が 姿見の前で 真剣な表情で 面妖な動きをされているのを 見かけてしまった」というレグルの手記がありま~す。このときリンジャーラは「カニカニ音頭」だといって誤魔化したそうですが、おそらくは魔人を召喚する練習をしていたのでしょうね。
そして偽の世界の書庫にだけ、リンジャーラが本気でリンジャハル音頭を考えていたことを示す文書がありま~す。これもリンジャーラのとっさの弁明をヒントにマデサゴーラが作った創作なのでしょう。
ここで思い出されるのが、クエスト「流星の追憶」*1クリアー後に読める、両世界のリンジャーラの日記の異同で~す。
真の世界のリンジャーラの日記ではパドレとマローネの結婚を心から祝福しており、偽の世界の日記ではマローネに横恋慕をした挙句に逆恨みをしていました。
この二つの日記を同一人物の作とする説もありますが、誰にも見せる予定のない日記で本音と建前を使い分けるとは思えませ~ん。なのでやはり、偽の日記はマデサゴーラの創作だったのでしょうね。
「ドミネウスをリンジャーラが信じなかった」という架空の歴史を作ったので、彼がパドレと戦った理由を別に設けたのでしょう。歴史小説家がよくやる手で~す。
ではなぜマデサゴーラが「ドミネウスをリンジャーラが信じなかった」という架空の歴史を作ったかですが、これはおそらくピラミッド偽造のさいにダークネビュラスという強大な第三勢力を「無かったこと」にしたのと同じ理由が原因と星月夜は考えていま~す。
マデサゴーラはキュロノスという強大な第三勢力を偽の世界にまでもう一体作りたくなかったでしょうから、かなりの確率で時見の箱が無かった歴史を偽造したと考えられま~す。
この場合、史実では時見の箱と交流できた国王代行のドミネウスからの通報が、偽の世界では信憑性が激減してしまいま~す。すると「リンジャーラがドミネウスを信じて旧友と戦った」というストーリーが不自然になるわけで~す。そこで安直に恋愛を戦いの動機にしたのでしょう。
そういうわけで、そういう偽の歴史を持つ偽の世界に落ちていたファラスの手記を資料にして書かれたヒストリカ博士の論文に考古学的価値はないと判明しました。アストルティア考古学会の多数派の完全勝利で~す。
ではヒストリカさんの研究が完全に無意味だったかというと、そうでもありませ~ん。芸術家としてのマデサゴーラの研究には役立つでしょうし、異なる歴史を持つ偽のレンダーシアの住民との交流のために多少は役立つこともあるかもしれませ~ん。
なのでヒストリカ博士の論文は、「無価値」ではなく、「取り扱い注意」といったところですね~。