夕月夜「地獄道についての前回のお話と餓鬼道についての前々回のお話を聞いて、六道輪廻に興味がわきました。残りの四道についても、私のようなアストルティア住民にわかりやすい形で教えてくださ~い」
星月夜「いいよ~。では悪い世界から順番に紹介していくよ~。まずは下から三位の畜生道から話すね」
※畜生道
これは獣や鳥や魚や虫といった動物の世界。知能は低く、食欲と性欲に支配され、個体保存と種族保存に明け暮れていま~す。
アストルティアでは、けもの系・鳥系・虫系・水系のモンスターの大半がこれにあたりま~す。
「笛吹き羊男」とかは、一応怪人系ですが、半ば畜生道に堕ちていま~す。
※修羅道
日々戦いに明け暮れる世界で~す。
アストルティアでは、「アスラ王」がこの道を歩んでいるようですね~。
同族同士でしばしば戦争をしているオーガとか、戦闘狂の冒険者とかも、半ばこの道に堕ちていますね~。
白チャットで言葉の争いまで始めた日にはもう、完全に修羅道の亡者で~す。
※人間道
いやというほどこれを体験している地球人には、一々説明不要な人間道。煩悩に悩まされるも、たまには欲望がかなうので、そこそこ楽しめま~す。
アストルティアでは、レンダーシア大陸が人間道そのもので~す。
※天道
美しい容姿で羽の生えた天人が住む世界。毎日が楽しいで~す。
夕月夜「何と、私たちこそが六道の頂点だったのですか~! これは嬉しいで~す!」
星月夜「有頂天になるのはまだ早~い! その天人(エルフ)も老いには勝てないのよ~。他の欲が満たされる分だけ、老いと死への恐怖は人間たちが感じる恐怖の比ではないというわけ」
ツスクル外伝クエストで、「師ハジカ」がやたらと不老不死にこだわっていたのも、エルフの設定の有力な元ネタの一つが仏教の天道であるからだと、星月夜は考えていま~す。
夕月夜「六道全部が不正解ですか~。それなら一体どうすればいいのでしょう?」
星月夜「仏陀に学んで六道から離れ涅槃に行くことこそが真のエンディングだと、仏教では教えているね~。私はアストルティアではスキルマスターこそが仏陀であると考えているんだけど*1*2、絶対の自信まではないのよね~」
夕月夜「私も仏陀を探してみたいのですが、どうしても仏陀に会えなかった場合には、どうすればいいんですの?」
星月夜「効率は悪いけど、仏陀の弟子であるお坊さんに学ぶしかないわね~」
夕月夜「ではお坊さんも探してみま~す。ところでお坊さんってどんな人ですの?」
星月夜「髪の毛がないのが特徴ね~」