エルトナ大陸の地名に日本語の影響が強いのは明らかですよね~。
中でもイナミノ街道の「イナミノ」なんて、そのまんま兵庫県の地名「印南野」ですから。
しかしながら実は、ドワチャッカ大陸においても日本語の影響はそこそこあるので~す。
1.ガタラ
これが一番簡単ですよね。何しろ「がらくた城」という最大のヒントがあるのですから。
あえて「く」を削って三文字にしたのは、その「がらくた」がダストンにとっては「たから」であるという意味も込められているのかもしれませんね。
2.モガリム・モガレ
これは「殯」(もがり)が語源でしょうね。
殯とは、死体を埋める前にしばらくどこかに安置して腐らせる行為のことで~す。
ヒントとなるのは現地に登場する「しのどれい」と「ワイトキング」で~す。
3.アクロニア
デスマスターの職業クエストで「アクロニウム」というものが登場したので、「アクロン」までが一つの意味という印象が強まり、古典ギリシア語の"ἄκρον"を思い浮かべやすい状況になっておりま~す。おそらくはこれも語源の一つではあるでしょう。
でも"ἄκρον"は「頂上」という意味で~す。アクロニアはそんなに高い場所ではないですし、アクロニア鉱山はむしろ低い場所にありますからね~。よって"ἄκρον"だけが語源ではないだろうと思いま~す。
ここで注目したいのが、「アグラニの町」が「アクロニア鉱山」と「ラニアッカ断層帯」の中間地点であるということで~す。
そして「ラニアッカ断層帯」には「ラニ大洞窟」がありますね~。「ドワチャッカ大陸」の名前から考えるに"akka"はこの大陸における架空の地名用の接尾辞である可能性が高いので、「ラニアッカ」で固有性を持った部分は「ラニ」なのでしょう。
すると「アグラニ」とは「アクロ」と「ラニ」の合成語ということになりま~す。
よって「アクロニア」の「ク」は状況次第ではすぐに「グ」の発音に傾くものだと考えるべきで~す。
では「発音は原則"akuro"であるが、合成語の一部となった場合には時として"aguro"でもある」という設定を持った単語はあるのかというと、ちゃんとそれが日本にあるんですよ~。
かつて日本の東北地方の一部は悪路(あくろ)と呼ばれていました。その地の伝説的な王が悪路王であり「あくろおう」と発音されるんですが、これは時に「あぐろおう」とも発音されるので~す。
平安時代の日本では東北地方に対して、「農業生産力は低いが金を産出するという意味では重要な地方」というイメージがありました。そうしたイメージがアクロニア鉱山に投影されているのかもしれませ~ん。
余談.アクロバーガー
アクロバーガーって、元はアクロニアに由来するハンバーガーだったんでしょうか?
それとも料理の効果である会心率・身かわし率からイメージされる「アクロバット」だけが語源でしょうか? なおこの世界でもあの種の軽業が「アクロバット」と呼ばれていることは、旅芸人の「アクロバットスター」から明らかで~す。
そういえばこの世界では、「アクロバット」には「シャレマネの形態の一つ」というもう一つの意味がありましたね~。これも関係あったりするんでしょうか?
今のところは判断を保留するしかないで~す。