ほしづくよのドラゴンクエストX日記

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ゲーム内のキャラクターからバージョン6完結を祝う手紙が届く件についての、星月夜の立場

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1.問題の所在

 「ウェルカムギフト バージョン6ありがとうキャンペーン」のギフトを受け取ると、その数に応じてゲーム内のキャラクターから手紙が届きま~す。

 これらの手紙の文面にバージョン6完結を祝うというメタ的な意味が書かれていたため、その評価をめぐって議論が起きているようで~す。

2.星月夜の立場

2-1.総論

 この議論については、内容も星月夜の立場も、過去記事「そろそろ『ユア・ストーリー』のネタバレつき感想や考察を書きま~す」で書いた『ユア・ストーリー』のオチをめぐる議論と酷似していま~す。

2-2.原則的立場

 星月夜はこれらの手紙をもらったことについて、嬉しいとも悲しいとも感じませんでした。

 ゆーえーにー、「良かったか、悪かったか」の議論については原則として中立の立場から、どちらの意見も楽しく読ませてもらっていま~す。

2-3.例外的減点対象その1

 しかしその是非善悪の理由づけとしてドラクエの伝統を破ったから」が出てきたら、一気に減点しま~す。

 前掲記事内でも引用した記事「『ドラゴンクエスト』は最初からメタフィクション作品でした。だから今さら映画のメタフィクション要素で大騒ぎするのはいかがなものかと思いま~す」で書いたように、『ドラゴンクエスト』シリーズは第一作の最初の城の時点でメタ発言が出てきましたからね。

 今回の手紙もその伝統の延長線上にあるといえましょう。

2-4.例外的減点対象その2

 では「『ドラゴンクエストX』の伝統を破ったから」ならば良いのかというと、これも減点で~す。

 『ドラゴンクエストX』ではオフラインモードの旧後半で、60年前のナルビアの町のスラルンが、「オンラインで行ける世界では」とか「たくさんのプレイヤーが 集まってくるんだ!」とか「いつものドラクエみたいに」とか語ってきました。

 スラルンは自分がゲームの登場キャラであることを認識し、しかも主人公の兄弟姉妹を動かしているプレイヤー本人に直接情報をくれていたわけで~す。

 このゲームは最初からそういうゲームだったので~す。

2-5.減点すべきか否かがケースバイケースである対象

 では「『ドラゴンクエストX』のオンラインモードの世界観の伝統を破ったから」だとどうなるかというと、これは減点すべきか否かを一概に決められませ~ん。

 なぜなら「オンラインモードに登場する現代のスラルンは、メタ世界を認知していたオフラインモードのスラルンとは、どのような関係なのか?」とか、「トートのいう「リアル時間」の「リアル」とは、オンラインモードではどのような意味なのか?」とか、「DQXショップの「DQX」とは、オンラインモードではどのような意味なのか?」*1といった問題の解釈によって、今回の手紙がオンラインモードの世界内での「初の」メタ要素と言えるか言えないかが変わってくるからで~す。