ほしづくよのドラゴンクエストX日記

画像は原則として株式会社スクウェア・エニックスさんにも著作権があるので転載しないで下さ~い。 初めてのかたには「傑作選」(https://hoshizukuyo.hatenablog.com/entry/2017/12/31/000000)がオススメで~す。 無記名コメントは内容が優れていても不掲載としま~す。

『仏説輪王坐魯達羅四変化経』

1.輪王ザルトラ、ソロプレイ撃破

 輪王ザルトラってあんまり興味なくて、「呼び寄せの筆」があるときはいつもゴースネルの召喚符のほうばかり作っていました。でも図鑑登録をしておきたいとは思っていました。

 そんなある日、ザルトラはあまり強いサポート仲間がいなくてもソロプレイで倒せるという噂を聞きました。

 そこでチームクエストに「魔法の迷宮制覇!」がある日を選んで練習札を使い、適当に雇った両手短剣の踊り子三名とともに、ドロシー経由で挑戦してきました。

 そして撃破とみやぶりに成功しました~。

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 どんどん強大化していく敵なので、とにかく速攻が重要でしたね。

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2.輪王ザルトラの元ネタ考察

 この勝利を記念して、輪王ザルトラに関する考察をしてみようと思いま~す。

2-1.「輪王」部分の元ネタ

 まず「輪王」の部分から。

 仏教用語"चक्रवर्तिराजन्"(チャクラヴァルティラージャンというものがありま~す。「正しい法に従って世界を統治する理想的な支配者」を意味しま~す。

 これが漢訳仏典では転輪聖王となりま~す。転輪王「輪王」と表記されることもありま~す。

 経典によっては、輪王にも四種類いるという立場がとられていま~す。偉い順に「金輪王」・「銀輪王」・「銅輪王」・「鉄輪王」で~す。

 あまり一般に知られていないお経を引用しても仕方がないので、世界史の教科書や「僧侶四人でバハラタを目指す実況プレイ動画」などでも有名な玄奘三蔵の著作『大唐西域記』の巻第一から引用してみましょう。

 「大略有四洲焉。東毘提訶洲。南贍部洲。西瞿陀尼洲。北拘盧洲。金輪王乃化被四天下。銀輪王則政隔北拘盧。銅輪王除北拘盧及西瞿陀尼。鐵輪王則唯贍部洲」

 世界には東西南北の四つの大陸があり、金輪王は四大陸全てを治め、銀輪王は東西南の三大陸を治め、銅輪王は東南の二大陸を治め、鉄輪王は南の一大陸だけを治める、とされていま~す。

 次に『ドラゴンクエストX いにしえの竜の伝承 オンライン 公式ガイドブック 氷の領界+職人の極意編 バージョン3.2[後期]』の303ページの「輪王ザルトラ」に関する情報を読んでみましょう。

 それによると、輪王ザルトラは50秒ごとに力をみなぎらせ、与えるダメージを125%ずつ増やしていくそうで~す。与えるダメージの整数比は「4:9:14:19」ということになりますね。

 またおもさも270・337・675・1012と増えていくそうで~す。337が本来337.5であり1012が1012.5であったとすれば、ここでも「4:5:10:15」という整数比が意識されていそうで~す。

 「輪王の能力は四種類。その能力比はかなり単純な整数比で表現できる」という設定は、ほぼ間違いなく仏教における四種類の輪王の設定に影響を受けたものだと、星月夜は思いま~す。

2-2.「ザ」部分の元ネタ

 アストルティアでは「ザルトラ」で一語ですが、仏教界では「輪王坐」という座りかたが存在するので、「ザ」の部分は多分そこからとったのだと思いま~す。

2-3.「ルトラ」の元ネタ

 残る「ルトラ」の部分については、インド後期密教の『時輪タントラ』で「ルドラ・チャクリン」という転輪王が登場するので、それが直接の元ネタでしょう。

 「ルドラ」という名前自体はヴェーダ時代から存在するものですが、「輪王」と最も強く結びついた「ルドラ」といえば、星月夜の知る限りこれが一番で~す。

 『時輪タントラ』については、解説書として田中公明著『超密教 時輪タントラ』が1994年に東方出版から出されているので、並の漢訳仏典よりもアクセスがしやすいと思いま~す。ただしこの本では「ルドラ・チャクリン」は「ラウドラ・チャクリン」と表記されていま~す。

 以下の写真は『超密教 時輪タントラ』の第3版80ページ上段の一部で~す。

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3.次回予告

 以上は正解である可能性が自分の中で95%ぐらいの、かなり自信のある見解でした。

 明日はこの見解を前提にして、少々大胆な仮説を発表したいと思っていま~す。

※2020年1月27日追記

 読み返すと、話題が二つあって内容もごちゃごちゃしていたので、章立てをしました。ついでに加筆修正もしました。