ほしづくよのドラゴンクエストX日記

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5.0ムービー「魔界の門が開く」で魔界の門が開いた直後を最後に、バルディスタ軍に「・強」の力に頼る者は確認されなくなりました。その理由を考えました。

1.「・強」と魔瘴の関係

 いわゆる「強ボス」はオリジナルの名前のあとに「強」がつきますが、これと似て非なる概念が魔界の「・強」で~す。

 「・強」がつくと、オリジナルのモンスターよりはるかに強くなり、また眼が赤くなりま~す。

 魔界でしか確認できないことから、一定の魔瘴濃度がないとその特殊な状態を維持できないのだと思われま~す。

 これは『アストルティア創世記』の25ページにある「魔瘴の希薄なアストルティアでは、魔族が本来の力を発揮できないためだ」という記述と、非常に関連性の深そうな現象で~す。

 ただし、しにがみのきしなどのように魔界でも普段から「・強」の力に頼っていないモンスターは、アストルティアに来ても実力は異なりませ~ん。

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2.バルディスタ軍から急に消えた「・強」系兵士

 5.0ムービー「魔界の門が開く」で魔界の門が開いた直後には、バルディスタ軍には「・強」の力に頼る者が多々いたようで、赤い眼光が多々確認できました。

 そしてヴァレリアの魔導馬が好例ですが、彼らはアストルティアに上陸するとすぐにその眼光を失ってしまいました。これ自体は「魔瘴が薄くなったから」で説明がつきま~す。

 ところが5.1で魔界内で魔界大戦が始まったあとも、バルディスタ軍ではもう赤い眼光は確認できなくなりました。

 まずムービー「進軍するバルディスタ」では「魔界の門が開く」と同一個体のはずの魔導馬の眼が、紫色のままでした。これはまだ「進軍中で戦闘モードではなかった」や「のちの5.5でファラザード近辺は魔瘴が薄いという設定が語られた」*1という擁護が可能で~す。

 しかしムービー「バルディア山岳地帯の戦い」やその直後の戦闘*2でバルディスタに赤い眼光の構成員がいなかったのは、非常に不思議で~す。すでに全員が戦闘モードだったはずであり、かつ当時のバルディスタは敵であるニャドータに心配されるほど自国領を魔瘴弾で汚染しまくっていたはずで~す*3

 なおこのムービーでもまたヴァレリアの魔導馬が登場するのですが、角度の関係から眼がどうなっているのかは確認できませんでした。確認できたとしてもすでに退却モードになっていたので、「魔界の門が開く」との正確な比較はできませ~ん。

 前置きが長くなりましたが、このようにバルディスタ軍から「・強」の力に頼る兵士がほぼ消えた原因を、本日は考えてみました。

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3.「盾島での戦死」だけでは説明がつかない

 「盾島での戦死」も重要な原因の一つではあるのでしょう。

 それまで魔界ではしにがみのきしに匹敵する能力だと自負していた「・強」系の者たちが、アストルティアの過酷な環境で一気に弱体化し、他の兵士に先んじて戦死していったのだと思われま~す。

 ただしユシュカがバルディスタ軍の輜重に破壊工作をおこなった時点では、まだバルディスタ軍はルクスガルン大門を抜けきっていませんでした。そしてこの直後にバルディスタ軍は退却を決断しました。

 また盾島で戦いがおこなわれている時点でも、バルディスタには多少の留守居役もいたことでしょう。そしてアストルティアでは弱くなると噂の「・強」系ほど、そうした留守居役に選ばれやすかったことでしょう。

 よってバルディスタ兵のうち「・強」系の全員が盾島で殺されたとは、考えにくいで~す。

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4.「大脱走」説

 盾島の戦いのあと、「・強」系の兵士は、自分の同類の戦死率の高さに肝を冷やしたことでしょう。

 のちに大魔瘴期が来ればアストルティアこそがちょうど当時の魔界と同じような魔瘴濃度になる可能性もありまずが、その日に備えた民族大移動の露払い役としては自分たち「・強」系はふさわしくないと、思い知ったことでしょう。そして「アストルティアを 我らが掌中に」を大魔瘴期対策として掲げるバルディスタと自分たちの相性の悪さを痛感したことでしょう。

 そうなると考えられるのは、「・強」系兵士の大脱走で~す。

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5.これでダル・ジャムールやジャンの謎も一気に解明!

 この「盾島の戦い後の「・強」系兵士の大脱走」仮説の優れている点は、ダル・ジャムールやジャンの謎も一気に解決してしまうところで~す。

5-1.ダル・ジャムールの焦りの謎の説明

 ムービー「魔王ヴァレリア登場」では、主人公とユシュカがバルディスタを初めて訪れたその日に、150年前に滅んだジャムール王国の残党のダル・ジャムールがヴァレリアを暗殺しようとして失敗しました。

 このタイミングの悪さについては、過去記事「5.0メインストーリーその5 バルディスタ要塞(前篇)」では、「とはいえ、今日が復讐の決行日だったのは数万分の一の偶然というわけではないでしょう。「マデサゴーラが大魔王をやっていた時期はヴァレリアの暗殺に成功してもただの犯罪者として終わってしまうところが、統一権力不在の戦国時代になったから亡国再興の可能性も出てきて、それで今になって亡国再興の最大の邪魔者に対して復讐を兼ねた暗殺を計画した」というのが、おそらく背景事情なのではないでしょうかね~?」という説明を考えました。

 しかしこの説明ではまだ「マデサゴーラの死後は死後でもなぜこの時期か?」までは説明できませんでした。これでは数万分の一の偶然に見えた現象を「せいぜい数百分の一の偶然だ」と言い張っただけであり、まだまだ荒っぽい考察でした。

 そこで前章の仮説を採用して「当時バルディア山岳地帯は脱走したばかりのバルディスタ兵であふれていた」と考えると、一気に辻褄が合いま~す。

 当時バルディスタ軍は大脱走による人手不足から弱っていて、しかもそれなりの正統性のある人物が名を上げればそれを神輿に担ぎたがる者が在野にあふれていたわけで~す。その上その在野の浪人たちは、放置していればどんどんファラザードあたりに仕官してしまうわけで~す。こういう好都合な状況は150年に一度あるかないかの大チャンスなので、「危険でもやるなら今が一番マシだ」とダル・ジャムールが思ったのは当然で~す。

 「本能寺の変を起こしても明智光秀が天下人になる可能性は50%以下だったろう」と思う人の多くも、「それでも一番確率が高かったのはあの時点だろう」と評価することでしょう。それと同じことで~す。

5-2.ジャンの余裕の謎の説明

 ブラニック採石場を占領したジャン率いる盗賊団が討伐を受けるまで呑気にしていた理由も、やはりこの仮説で説明がつきま~す。

 ジャンの計算では、バルディスタから大量の脱走兵が出たあの時期に、自分たちが逃げる余裕もないほどの戦力の討伐隊が来るわけがなかったのでしょう。

 そしてバルディスタの国策を変えかねない外交使節に借りなんか作りたくないような立場のヤイルが、苦渋の決断としてユシュカや主人公の手を借りてやっとジャンらを鎮圧したということは、ジャンの計算は異分子さえいなければ「ほぼ」正解だったことになりま~す。