ほしづくよのドラゴンクエストX日記

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魔鳥の頭目への高すぎる期待は誤解に基づくものだったのかもしれませ~ん。では何者と誤解されたのでしょうか?

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1.問題意識

 5.2時代のころに星月夜は「実はラスボス級の大きな期待を寄せられていた魔鳥の頭目。再登場を希望! & 有力ボスたちの目標の危険性の比較」という記事を書きました。

 「魔鳥の頭目は「この世のすべてを 終わらせる…… あの お方」と高い期待をされていたのであるから、強くなって舞い戻ってきてくれるかもしれない」という内容でした。

 しかしそれから三年半経過しても一向に再登場の機運がないので、「ひょっとすると別の主体に関する予言が誤って解釈されたのかもしれない」とも考えるようになりました。

 そこで「魔鳥の頭目に「この世のすべてを 終わらせる」ほどの伸びしろがなかった場合、魔鳥たちに期待をもたせた予言が本当に示していた主体は何者なのか?」について考えました。

 結果的に三つの説を思いついたので、それぞれについて根拠として魔鳥たちを誤解させるほどの頭目との類似性を紹介し、さらに類似の程度まで分析していきま~す。

2.「先祖の知将」説 本命

2-1.名前 100点

 先祖の知将の名前「ジャミラス」は、魔鳥の頭目の本名と完全に同じで~す。

2-2.容姿 100点

 容姿も完全に同じで~す。

2-3.目標 99点

 先祖のジャミラスは、神話篇で世界を滅ぼしかねない災厄の王と手を組んでいました。

 ただしこの災厄の王は、6000年前の業績を見るに、レンダーシアを滅ぼすのが苦手のようで~す。ゆーえーにー、「この世の「すべて」」までは終わらせられないのではないかという批判も成り立ちま~す。

 とはいえ『アストルティア秘聞録』で、6000年前に災厄の王がレンダーシアに手を出せなかった理由が神の緋石であるという公式設定が語られたので、この弱点はほぼ治癒されました。

 現代における大魔王マデサゴーラによる神の緋石破壊計画まで計算に入れていれば、「すべて」を終わらせるという目標は決して夢物語ではありませ~ん。

 『蒼天のソウラ』でも、太陰の一族の一見無茶なプランは、同時代におけるマデサゴーラの活動まで計算に入れると現実味を帯びていたという設定でした。

2-4.時期 98点

 プレイヤー視点では、クエスト「終わりを告げる者」と神話篇とはほぼ同じ時代の出来事で~す。

 しかし過去記事「大魔瘴期はアストルティアでこそ予言されていた!」で紹介したように、クエスト「白き剣の下に」によると本来の予言では災厄の王の目覚めは100年後でした。これが弱点となりま~す。

 これについては、「災厄の王の三度目の襲来で先祖のジャミラスがキーマンになるという予言は、歴史改変後に語られた新しい予言である」とか、「本来の歴史でも先祖のジャミラス自身はこの時代に魔法の迷宮を抜け出す技法を編み出し、その後100年かけて災厄の王を起こした」といった説明も考えられま~す。

 以上を総合的に考慮して2点だけ減点しました。

2-5.地理 80点

 先祖のジャミラスが神話篇で陣取った闇の溢る世界の地下3階は、マグマが噴出していてカルサドラ火山と地形が似ていま~す。

 ここでの彼の活躍を描写した予言が、闇の溢る世界を知らない魔鳥たちにカルサドラ火山こそが舞台であると誤解をさせた可能性がありま~す。

2-6.その他類似性 90点

 飛行能力を持たない者が「カルサドラの風穴」に行き魔鳥軍団に挑むには、「三闘士のオノ」を入手してラニアッカ断層帯の転送装置を使わなければなりませ~ん。

 また災厄の王に挑むには「王者の盾」の入手が必要になりますが、これもプレイヤー視点では「三闘士のオノ」を入手とラニアッカ断層帯の転送装置の仕様が必要で~す。

 のちに「取りよせ商」が販売を始める王者の盾も、あるいはこの本物があってこそ量産体制が整ったのかもしれませ~ん。

 すると「計画の邪魔者がいるとすれば、三闘士のオノを持ち空間を超えてくる者のみ」という予言があり、それを魔鳥軍団が誤って解釈したという可能性も、十分にありま~す。

3.「異界滅神」説 対抗

3-1.名前 40点

 「ジャゴヌバ」と「ジャミラス」は、最初の二文字だけ同じで~す。

3-2.容姿 30点

 「二足歩行で一対の腕を持ち、羽もあって飛べる」までは同じですが、顔の作りとか色とか大きさとかは全然違いま~す。

3-3.目標 100点

 ジャゴヌバはこの世のすべてを終わらせようとしていました。

3-4.時期 98点

 前章で語った「災厄の王の、予言より100年早い目覚め」の原因は、「ネルゲルの予定より100年早い大成」であり、そのそもそもの原因は「二代目魔仙卿による大魔瘴期到来の促進」であったと星月夜は考えていま~す。

 この「大魔瘴期到来の促進」は、メインストーリーではジャゴヌバの復活の時期も早めてしまっていました。

 よって時期のズレもその弁護も前章とほぼ同様ということになりま~す。ゆーえーにー、前章と同じ点数にしておきました。

3-5.地理 99点

 復活してアストルティアに飛来したジャゴヌバは、まず渇欲の邪神ガルザンドと怨嗟の邪神メゴーアを起こしました。

 ただしメゴーアは海底で目覚めたので、人々に知られる前に滅びました。仮にメゴーアが活躍する世界線があったとしても、人々に知られて畏怖され始めるのはカルサドラ火山で目覚めたガルザンドよりも後ということになりま~す。

 またルティアナも復活してしまう方法でジャゴヌバを復活させる場合には、カルサドラ火山で「土の祠の守護者」を倒して光の神装のうちの一つを入手する必要がありました。

 以上により、ジャゴヌバも相当程度に「この恐怖! カルサドラ発!」で~す。

 加えてジャゴヌバ自身の肉体もガルザンドと同じく「山」に封印されていましたし、復活後の本拠地はマグマのあふれる「炎獄王の座」の地下にありました。

 これらに関する予言の内容が、魔鳥たちを誤解させた可能性は十分にありま~す。

3-6.その他の類似性 10点

 カルサドラで採掘された魔瘴の塊は、ドルワームの技術で太陽の石へと変化させられていま~す。つまり魔鳥軍団の旗揚げの地域は、「ジャゴヌバの力と太陽の力とは、裏表の関係にある」が常に意識されている地域なので~す。

 これは、鏡合わせの儀に関する予言の記述が誤解をされたからこその縁なのかもしれませ~ん。

4.「ジア・レド・ゲノス」説 穴馬

4-1.名前 50点

 最初の一文字と最後の一文字が「ジャミラス」同じで~す。

 また「ジア・グオヌバ」が「ジャゴヌバ」に転じたことを重視するならば、二文字目も実質的に同じで~す。

 さらに「ジア・メルド・ゲノス」に改名をした状態では、三文字目と四文字目の子音も同じで~す。

4-2.容姿 10点

 「原則二足歩行型」と大きさぐらいしか共通点がなく、メルド結晶化するとますます共通点が減りま~す。

4-3.目標 75点

 ジア・クト以外には住めない環境を実現しようとしていたので、実現すればアストルティア型の生物にとっては「この世のすべて」が終わったに近い結果となりますが、それはあくまで過剰な比喩に基づく文学的修辞であるといえましょう。

4-4.時期 95点

 災厄の王やジャゴヌバと違って、ジア・クトの襲来には「野心的なレオーネが再生され、彼のジア・クト招聘計画が成功する」という条件も達成される必要がありま~す。

 プレイヤー視点では「5.5後期でジャゴヌバが死んで、それからすぐに6.2でジア・ルミナが来た」というストーリーになっており、これだけに目を奪われると「時期」という点で前二説との差は僅かなものに見えてしまいま~す。

 でも本来の天星郷の計画では竜族の英雄も最低限一人は確保してからレオーネらを復活させる予定でした。

 「ルティアナの死による計画の前倒し」までもが歴史の確定事項であった可能性もありますが、これが不確定事項であった可能性もある以上、前二説と比較して多少の減点が必要となりま~す。

4-5.地理 5点

 からカルサドラ火山に降りてきて「この恐怖! カルサドラ発!」を宣言する魔鳥の頭目と、空中から魔眼砲の照準の一つをドルワーム王国に向けた魔眼の月とが、若干似ている程度で~す。

4-6.その他の類似性 40点

 「空を飛べない者にとっては、大昔の装置を活用しないと挑むことすらできない」設定と、「何らかの意味で三闘士の力を借りた主人公に倒された」という、二つの類似点があるといえましょう。