1.クエスト内容
ミュランから「いにしえの遺産」シリーズ最終話であるクエスト「受け継がれしチカラ」を受注しました。竜族の設計図が失われた理由を調べてきてほしいのだとか。
まずはナドラガから事情を聞こうとしましたが、まだ壊れていない石板の壊れた理由は不明とのことでした。
それどころか最初の竜族の男女が諍いを起こしているので何とかしてほしいという、別の仕事まで押しつけられました。
男性のほうが「アル」で、女性の方が「イヴェナ」で~す。「アダム」と「イヴ」が意識されている名前で~す。
二人はどちらが強いかをめぐっての勝負で、延々と引き分け続けているようでした。
自分達以上に強い者しか仲裁者として認めないということで、ヘルジュラシックの骨を五本以上入手してこいと言われました。
ここで唐突に「骨」が出てきたのは、アダムの肋骨からイヴが作られたという神話に影響を受けているのでしょうね。
首尾よく五本入手して戻ると、アルのほうは自分の中で新しい力が目覚めようとしていることに気づき始めており、イヴェナのほうは海中から迫りくる新しい敵に気づき始めていました。実力は同等でもすでに個性の萌芽があるようでした。
この直後、アルが謎の光球の影響で竜化に目覚めました。でも最初はうまく動けなかったらしく、設計図の石板を壊してしまいました。
これでクエストは達成でもいいはずですが、一応海からくる謎の脅威の解決にも向かいました。
写真左の黄色いヒドラが、海から来た脅威である「混沌竜ランブルス」。名前が以前倒した「暁天竜ランビリズマ」*1と似ているので、似たような存在なのかもしれませ~ん。
写真右の水色の竜が、アルとイヴェナが合体してうまく動けるようになった「アルイヴェナ」。
勝利するとナドラガンドはさらに安定し、やがて居住が可能になる予兆が出てきたようでした。アルとイヴェナもこの共同作業をきっかけに仲良くなったようでした。
以上をミュランに報告するとクエストはクリアーの扱いとなり、約束の報酬と称号「種族誕生を見届けし者」がもらえました。
なお人間の設計図が存在しない理由のほうはすでに判明していて、旧世界にもいたから不要だったとのことでした。
2.二枚目も作られたのでは?
ミュラルは「アルが誤って壊した」だけで納得してくれましたが、これで結論というのも奇妙で~す。
ナドラガには設計図を作りなおさない強い動機がないからで~す。
現在の天星郷に残っている石板が「最初の竜化成功の記念を残すため、あえて修復しなかった一枚目」だったとしたならば、他に無傷の「実用版の二枚目」もあったと考えるのが自然で~す。
その実用版は、まだどこかに眠っているのかもしれませんし、神話戦争の途中か戦後に危険物として破壊されたのかもしれませ~ん。
3.アペカの村の物語の解釈に影響
竜族は原型の段階では男女の戦闘力に大差がないという設定が、この話で明らかにされました。
過去記事「竜族は男女間で戦闘能力に格段の違いがある可能性が高いですね」を書いてから八年の歳月を経て、「竜族も男女間で戦闘能力に格段の違い無し」という結論を受け入れることになりました。
これにより最大の影響を受けたのが、アペカの村のクエスト「強く生きると決めたから」*2で~す。
アペカの村の女性のリイサンは老人のエーゴンが余所者を雇ってしたお節介を拒絶して、「……強かった村の男たちは もういません。 これからは 女や 子供や 老人たちで この村を 支えていかなければ いけません」と語り、過去に男性が担っていた危険な祭祀を自力でこなしていました。
それは当時の常識では、大変な勇気のある決意であるように思えたもので~す。
しかし生物としての戦闘能力が両性でほぼ同等となると、「男だけが危険な任務をこなすという、確固とした根拠のないアペカの村の因習は、魔炎鳥のもたらした人手不足によりもはや死文化した。生物学的には、女性の私でも少し鍛えればすぐにギダ程度は追い越せる。それを理解できない老害の世話を受けるなど、思いもよらぬ」という意思表明だったことになりま~す。
4.ダアムの再利用?
カーラモーラの村にも、アダムを意識した「ダアム」とイヴを意識した「預かり所エーヴ」がいて*3、ダアムのほうは「神」について語っていま~す。
今回のクエストは、ダアムらを配置したときに物語内に組み込みたかった廃案の再利用なのかもしれませ~ん。
雨月「神はアダムの肋骨からイヴを作り、運営はダアムの骨子からアルを作ったというわけか」