エルトナでは不吉な風が吹いてカムシカが凶暴になっていました。この風はハネツキによるとスイゼン湿原にあったヤマカミヌ王国が滅んだときの「マガツカゼ」に似ているのだとか。
ハネツキに教わった方法で6000年前の木簡からのメッセージを再現すると、もうすぐ災厄が復活するから、まず墓の中のヤマカミヌ王を頼り、その声の力で時の王者ハクオウを目覚めさせろとのことでした。
この木簡は神話篇では役立ってくれませんでしたが、書き手は災厄の王復活のトリガーとしてマガツカゼしか知らなかったのでしょうから仕方ありませ~ん。世間から信頼されている予言書である『グレイナル叙事詩』ですら、大魔瘴期をトリガーとする予定より100年早い災厄の王復活なんて予想外だったわけですからね*1。
ところで「くさった死体」や「がいこつ」がいる設定の世界で木簡が6000年間腐らなかったのは、やはり何らかの魔法によるものと考えられま~す。クエスト「ルシェンダからの課題」のような保存魔法が当時もあったのかもしれませんし、過去記事「時間の流れを変える技術に関する考察」で語った時間圧縮技術のせいで60年ぐらいしか時間が流れていないのかもしれませ~ん。
王の墓はこんな状態でしたが、フウラが同行していたおかげでマガツカゼを消せました。
ここまでは順調でしたが、旧コウリンは木簡にあったような「王の声」とかいう技は使ってくれず、「ヤマカミヌ王のたづな」をくれただけでした。
雨月「事実上のみならず比喩的な意味でも暗雲がたれてきたな」
これを持って落葉の草原の石碑を訪ねたところ、フウラはマガツカゼを発生させているのが石碑であることとハクオウが悲しんでいるということを見抜きました。
そして災厄の王と戦っていたころの旧コウリンとハクオウの路線対立の場面が再現されました。ハクオウとしては旧コウリンに前線に来てほしくなかったらしいのですが、旧コウリンは馬術ではハクオウ以上という自負もあって最前線に行きたかったようで~す。
ハクオウの霊はヤマカミヌ王のたづなに引かれて登場しましたが、フウラの声には耳を貸さず、災厄の王に無駄な抵抗をせずに滅びることを主張しました。
そこでユーライザは旧コウリンを蘇生し、その上で木簡にあった「王の声」をやらせようと考えました。天星の英雄のような完全な復活は死後すぐに魂を回収しないとできないそうですが、転生の花と故人ゆかりの品があれば一時的復活ならできるそうで~す。
しかし実際に儀式を行うと、召喚できたのは神獣コウリンのほうでした。
これは完全なる失敗だったのかもしれませ~ん。あるいは魂が分裂する世界観ですから、現代のハクオウの霊というのは生前のハクオウの魂のアイデンティティの90%程度で、一部がタマゴロンへと転生していたのかもしれませ~ん。
どちらにせよ「王の声」作戦は使えないので、仕方なく神獣を石碑へ連れていくことにしました。
するとこの石碑からハクオウの心域に行けるようになりました。
さらには風雨に削られていた石碑の文章も読めるようになりました。内容はハクオウの死後にその業績を称えたものであり、神話篇で石碑を調べたときに教わる教訓話とは無関係でした。これにより過去記事「「ふたりめの王者」の敗北後の謎の行動の合理的説明に挑戦してみました」の内容が間違いと判明し、ほぼ無価値となりました。残念。
碑文によると、孤児だったハクオウはサハテ僧院にて大僧正トゥバンのもとで剣の修業をしていたのだとか。あと旧コウリンのほうがハクオウより先に戦死していたという、個人的に意外な情報も入手できました。
ハクオウはこの先にいるらしいのですが、そのためにはハクオウの人生をなぞって鍵を五つ入手する必要があるそうでした。
大僧正トゥバン。彼女との対話で「師匠のカギ」を入手。
ハクオウが救った集落の兵士、カナテツ。「同志のカギ」入手。
これは当時ハクオウが毎日供え物をしていた道祖神。この世界では喋れますが、史実でも喋れたのかどうかは不明で~す。
ハクオウに恋をしているけど気づいてもらっていないアオサ。「同門のカギ」入手。
アルウェーンからこの時代に来てハクオウに救われたプクラス。「戦友のカギ」入手。
コウリン。「主君のカギ」入手。
こうして門を突破すると、この時点でいきなりハクオウが小ボスの立場で挑んできました。
まず戦闘で倒しました。さらにようやく先ほどの旧コウリン召喚術が成功したのか、神獣コウリンの上に旧コウリンの霊が現れてハクオウを説得してくれました。
こうしてハクオウは正気に戻りましたが、旧コウリンによるとハクオウの妄執が作り上げた災厄の王の幻影を倒さなければ、まだマガツカゼは止まないそうで~す。
そして出てきた中ボスが「災厄の王の幻影」で~す。「災厄の王」というモンスター自体がそもそも幻影なので、なんか違和感のある名称で~す。
これを倒すとハクオウの妄執は消えレクタリスによる浄化が効く状態となり、エルトナの悪神事件は解決しました。
ところでユーライザは最終決戦の前も後も、大袈裟にハクオウを歴代最強の時の王者とか褒めていました。
このセリフは、プレイヤーが神話篇を未クリアの場合は二人中一位を「歴代最強」と呼んだことになり、非常に不自然で~す。逆に神話篇クリア後だとすぐ横にいる弱い三代目への皮肉とも解釈できますが、これでは主人公を褒めるのが好きな普段のユーライザのキャラが不自然に崩壊していま~す。
そこで「ハクオウの悪神堕ちは自己評価の低さが原因だったので、ユーライザは彼の妄執を減らすことがエルトナの悪神問題を解決することだと考え、方便としておだてた」と考えました。
つまりプレイヤーが神話篇を未クリアの場合、本当は二人中一位なのをあたかも約五人中一位であるかのように大袈裟に表現することでハクオウに自信を持たせたと考えられま~す。クリア後なら現代の時の王者たちを一時的に貶めることでハクオウに自信を持たせ、主人公にはのちの省略されたシーンでしっかり謝罪したというわけで~す。