ごあいさつ
みなさんこんばんは、夕月夜です。
私の姉は幼いころから病弱であったため、長年寝転がって本ばかり読んでいました。そしてその読書で得た知識を用いてしばしば私に対してマウントをとってきます。
私も最近ではさすがに悔しくなってきたので、せめて文学の分野では太刀打ちできるようになろうと、古今の名作に挑戦することにしました。
でも記憶力が悪いので、メモを活用することしました。
拙いメモですが、誰かの読書の役に立てばいいと考え、こうして姉のブログを借りて少しずつ公開することにしました。
やがて『ドラゴンクエストX』の配信が終了すれば、こちらのほうがメインとなるはずですよ~。うふふふふ。
1.底本
文春文庫から2014年10月10日に出た井上靖著『おろしや国酔夢譚』の新装版第1刷を使用しま~す。
2.今回のメモの特徴
『おろしや国酔夢譚』は昔一度挫折しました。
挫折の最大の理由は、本文中にも巻頭にも十七人の漂流者を一人ずつ紹介したコーナーなどがなかったため、「誰が死んだ」とか書かれても感情移入できずに「それは誰だ?」という気分にしかならなかったことがあげられま~す。
しかも漂流者は皆平民であり苗字がないため、初期は特に似たような名前の者たちが乱立し、「あれ、こいつ生きてたの?」などの混乱を招いてしまいました。
そこで漂流者たちをしっかり見分ける算段をするため、登場した順に列挙したメモを作りました。
そして彼らがどう移動してどう減っていったのかを克明に記した時系列表も作りました。
3.漂流者一覧(登場順)
1.大黒屋光太夫 船頭。主人公。 P31~
2.幾八 水手。 P32~
3.三五郎 船親父。最年長。 P33~
4.磯吉 三五郎の子で最年少。 P33~
5.小市 荷物賄方。知恵者で九右衛門の対極的存在。 P33~
6.次郎兵衛 船表賄方。 P34~
7.安五郎 水手。 P39~p
8.作次郎 上乗り。 P39~
9.清七 水手。若いが耐久性がない。 P39~
10.長次郎 水手。若いが耐久性がない。 P39~
11.藤助 水手。若いが耐久性がない。 P39~
12.勘太郎 水手。 P40~
13.庄蔵 水手。我慢強い若者。 P41~
14.新蔵 水手。女好きの若者。 P41~
15.九右衛門 水手。体育会系で小市の対極的存在。 P42~
16.与惣松 水手。 P65~
17.藤蔵 水手。 P78~
4.時系列(ネタバレあり)
P31 天明2年12月13日 ながいたびが はじまる。17人で出港。
P32 天明3年7月15日 幾八死亡。一行、16人に。
P34 20日 アムチトカ島漂着。
P54 8月9日 三五郎死す。15人に。
P55 20日 次郎兵衛死す。14人に。
P55 10月16日 安五郎死す。13人に。
P55 23日 作次郎死す。12人に。
P55 12月17日 清七死す。11人に。
P55 20日 長次郎死す。10人に。
P63 天明4年9月30日 藤助死す。9人に。
P78 天明7年7月18日 アムチトカ島脱出。
P78 8月23日 カムチャッカに上陸。
P96 天明8年4月5日 与惣松死す。8人に。
P96 11日 勘太郎死す。7人に。
P98 5月6日 藤蔵死す。6人に。
P105 6月15日 カムチャッカを発つ。
P129 天明なら9年(寛政元年)2月7日 イルクーツク着。
P201 このページから表記が西暦(ロシアなのでおそらくユリウス暦)に。1790年(天明なら10年)1月1日。
P235 1791年1月13日 九右衛門死す。5人に。
P239 15日 光太夫のみペテルブルク行き。一時的に1人に。
P252 5月7日 新蔵が追いかけてきて合流。2人に。
P271 6月28日 エカチェリーナ二世に謁見。
P281 7月下旬 二度目の謁見。
P298 9月29日 生存者のうち未改宗の光太夫・磯吉・小市の3人に帰国の許可が出る。
P316 11月27日 ペテルブルク発。
P317 1792年1月23日 イルクーツク着。留守組と合流。5人に。
P334 5月20日 イルクーツク発。帰国を許可されなかった庄蔵・新蔵と別れる。3人に。
P338 8月3日 光太夫がオホーツク着。
P338 8月8日 磯吉・小市もオホーツク着。
P338 9月13日 オホーツク出港。
P343 10月9日 根室湾投錨。
P353 1793年4月29日 小市死す。2人に。
P355 6月4日 根室湾出港。
P356 寛政5年5月26日(ユリウス暦1793年7月4日) 函館着。
P358 6月17日 函館発。
P369 6月24日 光太夫と磯吉、幕吏に引き渡される。
P376 8月 江戸着。
P381 9月18日 将軍家斉の前で幕臣からの質問に答える。
P386 寛政6年6月 光太夫と磯吉、小石川の薬草園に住居を与えられる。ながいたびがおわる。
5.余談
夕月夜「この小石川の薬草園って、ひょっとして…」
星月夜「そう。二人で行ったあの植物園*1よ~」
夕月夜「読んでから行けばよかった~」