0.はじめに
流浪のアスバルから、様々な出現地点での話を集めました。
以下それぞれの中身を軽く紹介して感想を書いていきま~す。中でも世界観に関する重要な設定は、後に考察記事を書くためにもしっかり記録しておこうと思いま~す。
地点の並びはアスバルの出現大陸のローテーションを尊重し、同じ大陸内では小国を先に表記しました。
1.グレンでの話
1-1.内容
グレンの王位が「世襲制ではなく 代々 武闘大会で優勝した者」に受け継がれると語り、その単純明快さをゼクレスでも参考にしたがっていました。
1-2.感想等
忘れられた書庫所蔵の『グレンの王』では、「グレンの王は 世襲制ではなく 代々 強き者に 次の王座をゆずる 実力主義で 受け継がれてきた。 王に ふさわしい者の強さとは 腕力だけを指すのではなく いざというとき 困難に臆せず立ち向かう 心の強さも示している」とありま~す。
果たして武術大会に優勝しただけで心の強さまで判定できるのでしょうか?
この問題について三つの仮説を考えてみました。
※仮説1「『グレンの王』情報がもう古い」
ランガーオ村のサブストーリーによると、つい20年前までのランガーオ村の気風は、勝者こそが正義とかなり単純に決めつけるものでした。
この思想が近隣のグレンにまで及んでいたのであれば、「心の強さ」を腕力とは別個に評価していたのは大昔の話ということになりま~す。
※仮説2「アスバル情報の方が不足している」
グレンには武術大会の他に王の選定において成績が考慮される「精神力大会」もあるものの、アスバルがその存在を知らなかったのかもしれませ~ん。
※仮説3「両方正しい」
武闘大会の出場資格が「精神力大会」の突破だとすれば、大会優勝者は必然的に心も強いということになりま~す。
星月夜としては仮説3を一番推しま~す。何しろ単純明快に腕力で王を決めるというのであれば、わざわざグレンを手本にせずともバルディスタを手本にすればいいだけですからね。「グレンの武術大会で優勝した者は、必ず腕力も心も強い」を大前提とした上でそれを省略しての発言だったと考えました。
2.ガートラントでの話
2-1.内容
ラダ・ガートが魔祖の血族との戦いで娘のガラテアを失ったという話を聞けました。
2-2.感想等
6.1まではバラシュナを倒してからユリエルに話しかけないと教われなかった貴重な情報が、いとも簡単に聞けるようになりましたね。
ゼクレスでは普通に入手できる情報だったのかもしれませんし、アスバルも聖守護者になって最近バラシュナ討伐までやってみたのかもしれませ~ん。
3.ガタラでの話
3-1.内容
近くの遺跡の森の地下にデルクロアが潜伏しているので会いに行った。アストルティアへの興味のあり方が異なるからこそ、有意義だった。
いつかアストルティア博物館を作ったらデルクロアに館長をやらせたい。
3-2.感想等
プレイスタイル次第ではデルクロアってまだ地上制圧隊から逃げ回っているわけですが、アスバルにはあっさり隠れ家を見抜かれてしまったようで~す。
そしてプレイスタイル次第では、この後にすでに死んでいるオジャロスの存在をゴルゴンザにほめのかされてデルクロアは少し脅えるので、二人の会話ではオジャロスの末路については話題に出なかったことになりま~す。
ところで「アストルティア博物館」って、アルウェーンにもありましたね*1。
4.ドルワームでの話
4-1.内容
ゼクレスの動力は魔法であるので、生まれつき魔力の高い者が優遇される。
そこでドルワームのように太陽の石のチカラを動力に変える神カラクリがあれば平等化が進むだろうから、技術を移転してもらう予定。
4-2.感想等
これは一番感心したところで~す。
不平等にも大抵は理由があり、安易に理想主義をぶつけるだけではイーヴの二の舞になってしまいま~す。
そこでその理由を除去してしまおうというのですから、実に素晴らしい発想で~す。
しかも太陽の石と相互に変換可能な魔瘴石ならば魔界のほうが豊富でしょうから、この新エネルギー政策は非常に現実的であり、かつ交渉相手たるドルワームの食指を動かしやすいことでしょう。
さらにジャゴヌバ没後のはるか未来に魔瘴石すら枯渇したとしても、月光を結晶化させて月花石を作る技術を持つトポルの村*2を領内に持つゼクレスならば、太陽光線から直接太陽の石を作ることもできる可能性が高いで~す。この点でもドルワームとの連携は理想的で~す。
5.ジュレットでの話
5-1.内容
海の遊びといえばスイカ割り。
魔界の海は魔瘴のせいで近づくのも危険。
5-2.感想等
スイカ割りは、秋祭り2021のアストルティア拾遺譚の内容*3が意識されてますね~。
海の魔瘴は空気中より濃いというのは、5.5後期開始直前のイジャランがどこかで聞いてきた情報でしか確認できなかった設定でしたが*4、これで一気に強固な設定となりました。
過去記事「魔界の海水の軽さの証明 & 元ネタ「弱水」と血潮の浜辺とギルザッド地方の関係について」では「もしも地球のように海水が空気より格段に重かった場合、水で通路を塞いでも野盗は泳いで通過してしまう」と勇み足で書いてしまいましたが、新情報に従い「小舟や浮橋で渡過してしまう」と修正しま~す。
6.ヴェリナードでの話
6-1.内容
ヴェリナード王家が羨ましいという話。
6-2.感想等
アスバルがウェディに変装したのも、オジャロス大公の体型がメルー公に似ているのも、運営がゼクレス王家をヴェリナード王家の失敗作版として描くためであったのかもしれませ~ん。
7.オルフェアでの話
7-1.内容
ナブナブ大サーカスの演目には、ナイフ投げ・火の輪くぐり・空中ブランコがある。
ビッグホルンから「ヒトが 飛んでいくのを 見た時は 度肝を抜かれた」。月にまで飛べるというウワサもある。
7-2.感想等
これは一番重要な情報だと思いました。
クエスト「ビッグホルンの復活」はアリオス王のスタンプカードに含まれてはいるものの、3.0メインストーリーの六種族の祭典を開始するための必須クエストではありませ~ん。
よってプレイスタイルによっては、「ビッグホルンの復活」をクリアしないまま5.5後期メインストーリーをクリアーすることも可能ということになりま~す。そして実験的に「ビッグホルンの復活」をリプレイ可能状態に戻しても、セリフは同じでした。
この場合、現在のビッグホルンはフッフプのセリフにあった「ただの 大きな置物」の状態のはずで~す。
この問題につき、仮説を三つ考えてみました。
※仮説1「運営の単純なミス」説
こう言い張れれば楽で~す。
でも同じセリフの中で、「大盗賊の伝説」シリーズの未挑戦者にも入念に配慮して「月にまで飛べる」をウワサとしているので、やや苦しい説で~す。
※仮説2「何十年か前に壊れる前に見た」説
「メインストーリーが1.0の状態の冒険者でもアスバルの姿が見える」ことを根拠に、アスバルはこの300年間しばしばアストルティアに来ていたのかもしれないと考えました。
これならば壊れる前のビッグホルンからヒトが飛んでいくのを見るのも簡単で~す。
とはいえ他のセリフでは最近来始めたばかりのような雰囲気ですし、1.0の冒険者の目に映ったアスバルは他人の空似や変装の可能性もありま~す。特に父のイーヴときたら、素でアスバルに似ている上に変装の達人で~す*5。
よって「メインストーリーが1.0の状態の冒険者でもアスバルの姿が見える」は、単純に一つの解釈を導く強力な手がかりではありませ~ん。
※仮説3「復活前でも一応飛べた」説
クエスト「ビッグホルンの復活」でサビをとる前でも、「飛距離が不安定」とか「高価な潤滑油が必要」といったリスクを我慢すれば、一応飛べたのかもしれませ~ん。
8.メギストリスでの話
8-1.内容
ドレスアップやレンタル衣装を初めて使ったら楽しかった。
この町のファッションを魔界に導入したい。そのためにはリンベリィを協力させたい。
8-2.感想等
「ママと私の魔法仕立て術!」をリプレイ可能状態にしても同じセリフで~す。
「初めて使った」のがレンタル衣装のほうだけだったのかもしれませんし、プレイヤーの眼には省略されているだけでポポルのライバルのドレスアップ屋が昔からいたのかもしれませ~ん。
9.アズランでの話
9-1.内容
アズランの前にはヤマカミヌが存在していた。そこにいた最強の剣士はニンジャかもしれない。
9-2.感想等
「時の王者の悔恨」の地形を信じる限りでは、ヤマカミヌ王の屋敷は現在の落陽の草原の北西にありました。
現段階では、「あの心域はあくまで妄想」と考えることもできますし、「それだけ広大な領土を有していた」と考えることもできま~す。
10.カミハルムイでの話
10-1.内容
「決められた文字数の中だけで」世界を表現するバショオの俳句が好き。特に好きなのが『俳人バショオの松葉抄 炎』の「獅子門や 里へ帰らん 名もなき士」。
10-2.感想等
エルトナ文字は日本語のヘボン式ローマ字表記に対応しているので*6、「ししもん」の「し」で文字数が増えそうで~す。仮に訓令式で書いても「ん」で文字数が減るのは共通で~す。
しかしアストルティア文字で俳句を読むと、『俳人バショオの松葉抄 水』の拗音だらけの句「にゃにゃにゃにゃにゃ にゃみみみふにゃにゃ にゃにゃにゃんみゃ」の文字数が増えすぎで~す。
とはいえ日本語でも短歌の別名が大雑把なカウントである「三十一文字(みそひともじ)」だったりするので、あまり批判する気にはなりませ~ん。
*1:https://hoshizukuyo.hatenablog.com/entry/2018/12/22/000000
*2:https://hoshizukuyo.hatenablog.com/entry/2021/07/23/170000
*3:https://hoshizukuyo.hatenablog.com/entry/2021/10/28/170000
*4:https://hoshizukuyo.hatenablog.com/entry/2021/07/06/170000
*5:https://hoshizukuyo.hatenablog.com/entry/2021/07/19/170000
*6:https://hoshizukuyo.hatenablog.com/entry/2019/06/29/000000