ほしづくよのドラゴンクエストX日記

画像は原則として株式会社スクウェア・エニックスさんにも著作権があるので転載しないで下さ~い。 初めてのかたには「傑作選」(https://hoshizukuyo.hatenablog.com/archive/category/傑作選)がオススメで~す。 コメントの掲載には時間がかかることも多いで~す。 無記名コメントは内容が優れていても不掲載としま~す。

奈落の門と常世の門の「はざま」について

 御門将ゴウシルシャのまめちしき2によれば、彼は「奈落の門と常世の門のはざまでさまよっていた所を拾われた」のだそうで~す。

 そうなる前は「馬面の相棒と暴れ回っ」ていたとあるのと、語源が同じであることから、前身は十中八九『ドラゴンクエストV』でジャミの相棒だったゴンズなのでしょうが、本日の本題は別にありま~す。

 それは、奈落の門と常世の門との間には「はざま」の世界が本来あるということで~す。

 バジネヅさんが竜の聖印を修理した後は、それを持っているだけで奈落の門を開いた途端に常世の門に着き、常世の門を開いた途端に奈落の門に着くので、つい忘れがちですが、本来この二つの門は同じ門の表と裏などではなく、「はざま」と呼ばれる亜空間が厳然として存在しているので~す。

 そしてバジネヅ製の竜の聖印を持っているときだけ、そこをショートカットできるというわけで~す。

 持っていなかったり、性能が低下していたりした場合には、「意図せぬ場所へ飛ばされてしまうだろう」というのが、バジネヅさんの見解でした。

 しかし、「少なくとも奈落の門からこの「はざま」を経由した場合、実は自分が欲しているものの近くとつながりやすい」というのが、星月夜の考えで~す。

 この仮説を支える主な理由は、以下の三つの事例からの帰納で~す。

その1.創生の霊核を欲して門を開いたら、いきなりナドラガ教団大神殿の地下の創生の霊核の貯蔵庫と直結した大魔王マデサゴーラ

 本来は入り口の発見すら難しいナドラガ教団の地下施設ですが、大魔王マデサゴーラはいきなりここと直結できたおかげで、創生の霊核の力の一部を吸収して「創造神マデサゴーラ」に変身できました。

 広大なナドラガンドの中で、ピンポイントで創生の霊核のある場所とつながれたというのは、偶然とは思えませ~ん。この一例だけでも、十分証拠といえま~す。

 余談ですが、もしも大魔王が竜の聖印を持っていて常世の門としかつながれなかったなら、勇者姫との戦いで傷ついた自分とトーマの二人組でエジャルナに出現していたわけで~す。こうなると力づくで創生の霊核を奪うのは無理でしょうね~。「解放者」としてナドラガ教団と手を組みつつ、隙をうかがうしかありませ~ん。

 そういう内容の同人誌を書いてみたい気はしますが……。

その2.アロルドの毒を治す手がかりを探したがっていたら、ちゃんと闇の領界に落下できたマイユさん

 もしもこれだけなら20%の確率で十分あり得ることですが、他の強烈な証拠もあるので、これもまたそれらの価値をさらに5倍に高める貴重な証拠で~す。

その3.「想像を超えるようなガラクタ」を欲していたら、ちゃんと「緑の者」の近くに落下できたダストン

 これも、これだけなら20%の確率で十分にあり得る偶然ですが、やはり他の証拠もあるので偶然とは思えませ~ん。

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 以上の三つの事例が全部単なる偶然である確率は、天文学的低さで~す。よって前述の仮説「少なくとも奈落の門からこの「はざま」を経由した場合、実は自分が欲しているものの近くとつながりやすい」には、ほぼ100%の自信がありま~す。

 そして以下の三つの事例は、この仮説からの演繹の要素も強いですが、辻褄もそれなりに合うので、仮説が正解である可能性を一層高めたという帰納の要素もありま~す。

その4.ドマノ・ロマニに連れ去られたフウラちゃんのいる炎の領界に落下できた主人公

 主人公は「勇者の盟友」なので、勇者姫が嵐の領界にいると知っていたなら、嵐の領界に落ちていたかもしれませ~ん。

 しかしながら当時は勇者姫の行方は完全に不明であり、連れ去られたフウラちゃんとヒューザのうちでより優先的に保護すべきなのは弱いほうのフウラちゃんだったので、彼女が捕らえられている炎の領界に落ちたのでしょう。

 ヒューザがフウラちゃんより弱ければ、ヒューザを優先して保護しなければならないとの気持ちから、彼のいる水の領界に落ちていたかもしれませ~ん。

その5.アストルティアへの移民を募るのにもっとも適した嵐の領界に落下できたクロウズ

 クロウズがナドラガンドに行ったのは、アストルティアへの移民を招くためでした*1。そして移民を募るさいに発したであろう彼の「アストルティアの環境はここよりも良い」という発言の信憑性がもっとも高まるのは、すでにアストルティアの出身者がいて一緒に証言してくれそうな領界で~す。だから、主人公の兄弟姉妹が当時滞在していた嵐の領界に落ちたのでしょう。

その6.安全な場所に逃げたいという必死の願いがかない、水の領界に落下できたヒューザ

 ヒューザの曖昧な記憶では、水の領界に連れ去られた後に逃げることに成功したことになっていました。

 そしてヒューザがナドラガンドにおいて自由行動をしていたことは、めぐりめぐって嵐の領界にて、勇者姫を確保するというナダイアの利益につながりました*2

 しかし教団がこうした後々の展開まで見越してこの時点でヒューザを意図的に水の領界に解き放つとは思えませ~ん。そもそも当初の計画では、アンテロが神の器を六人とも確保して生還するはずだったわけですから。

 ムービーではヒューザとフウラちゃんがアンテロの念力によって奈落の門の向こう側に放りこまれていました。

 そしてフウラちゃんは完全に意識を失っていたので、アンテロの意思の予定通りの場所に落ちたのでしょう。

 このタイミングでヒューザが目覚め、必死で脱出を願ったので、ナドラガンドの中で一番安全な水の領界の、しかも慈悲深いフィナさんがもうすぐ来るような場所に落ちたと考えるほうが、自然だと思いま~す。

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 強い意志を持った者にとっては、完全版の竜の聖印と、開門機能しかない竜の聖印とでは、後者のほうが便利かもしれませんね~。

とこよアゲハの元ネタ、『日本書紀』巻第二十四皇極天皇三年七月の記事の紹介

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 西暦644年は、当時の日本にはまだ年号というものがなかったので、便宜上「皇極天皇三年」と呼ばれていま~す。

 当時の日本は大化の改新前夜。近畿地方では蘇我氏が台頭し、天皇家と同じような儀礼を自宅で催したり山背大兄王を滅ぼしたりして、権勢を極めると同時に、人々の恨みや妬みもかっていました。このまま一気に強大化するか、逆に袋叩きにあうかの、瀬戸際だったわけで~す。

 そうした近畿の混乱につけこんだか、はたまた単なる偶然なのかは不明ですが、七月に富士川のほとりで不思議な新興宗教が一気に勢力を拡大しました。

 「大生部多」(おおうべのおお)なる教祖が、蚕に似た虫を常世(とこよ)の神だと主張しはじめました。多神教世界では「これが神だ!」というだけでは大した人気は出ないのですが、常世の神というのは事件解決後に流行した民謡によれば、どうやら神の中の神と思われていたようで~す。

 そして、この虫を祭れば大金持ちになって若返ることもできると言いふらしはじめました。これを信じた人々は、どうせもうすぐ収入が増えると思い込んだのか、浪費に浪費を重ねました。

 しかし秦河勝という豪族がこれを強烈に敵視して、教祖を殺してしまいました。残党も類縁をおそれて儀式をやめました。

 秦河勝がこの宗教を憎んだ理由は不明ですが、秦氏は養蚕・紡績で儲けていた氏族なので、蚕と似て非なる生物の価格が高騰した場合、自分の抱えている労働者がそのノウハウを活かして真っ先に転業してしまう、という危機感があったのかもしれませ~ん。

 この蚕に似た虫については、長さが四寸強であり、緑色をしていて黒い斑点があり、橘か山椒の木につくと書かれており、アゲハチョウの幼虫であったというのが通説で~す。

 以上により、「とこよアゲハ」の元ネタは「皇極天皇三年七月に富士川周辺で常世の神と同一視されたアゲハチョウ」であると、星月夜は考えました。

 ちなみに「常世」とは、海の彼方にある理想郷で~す。

 アストルティアからみると地獄(奈落)のような環境のナドラガンド*1に行くための門が「奈落の門」と呼ばれているのに対し、ナドラガンドからみると理想郷(常世)のような環境のアストルティアに行くための門が「常世の門」と呼ばれているのは、こういう理由によるので~す。

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ウェルカムギフトキャンペーン報酬をコンプリートし、羽化登仙に成功!

 皆勤賞の方々に一日遅れましたが、本日ウェルカムギフトキャンペーンの報酬をコンプリートしました。そしてシルフプリズムを入手しました。

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 この写真は差分のために用意したエルフ態で~す。羽は退化し、人間達と大差のない容姿になっておりま~す。

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 傘「シルフウィング」を用いてシルフ態になりました。若干妖精さんに近づきました。でもこれはシルフの幼体のようなもので~す。

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 最後にプリズムでシルフ態の成体となりました。大型のとこよアゲハみたいですね。

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「すでに わたしは 究極の進化を きわめた! この肉体は 神に近い。

もはや ヒメアさま…… いや! ヒメアも わたしには およばないだろう。

さあ ひれ伏すがよい!」

魅了や混乱や睡眠の最中に普通にチャットができる理由を説明しちゃいま~す! ついでに単細胞生物が高度な思考力と言語力を有する理由も説明しちゃいま~す!

1.魂について

 地球では、昔は記憶や思考をつかさどる「魂」というものが、多くの民族で信じられていました。

 しかし、脳に死なない程度の損傷を受けた人が、性格が変わってしまったり、何らかの記憶障害を受けたりというケースが積み上げられることで、脳の部分に記憶と思考の中核をなすものが存在するという説が有力になっていきました。

 一方、アストルティアの知的生命には魂が厳然として存在しま~す。このため、肉体が死んでも魂が死なずにすんだ人と、逆に魂だけが先に死んだ人とをかけあわせて、一個の心身ともに健康な個体を作成するという、「生き返しの術」という高度な技術までありま~す。

2.魅了や混乱や睡眠の最中に普通にチャットができる理由

 この「魂」さえ理解していれば、地球人には不思議な現象である「魅了や混乱や睡眠の最中に普通にチャットができる」ことについても、簡単に理解ができま~す。

 アストルティアの民においては、記憶や思考の大半は魂がつかさどっていま~す。そして魂が肉体に10~20種類ぐらいの簡単な指令を下すと、肉体の方で走ったり殴ったりという様々な動作をほぼ自律的に行ってくれるというわけで~す。

 だから肉体が魅了や混乱や睡眠状態になっても、魂には状態異常は発生せず、テレパシーで会話ができるわけで~す。

 逆に肉体のほうが健全でも、魂だけ睡眠状態になってしまい、立ち尽くし続けたり、一つの方向に走り続けたりしてしまう場合もありまして、こういうのは「寝落ち」と呼ばれていま~す。

3.単細胞生物が高度な思考力と言語力を有する理由

 この件からの類推で、単細胞生物であるという設定*1のスライムたちが、高度な思考力と言語力を持つ理由も、おわかりいただけたかと思いま~す。

 彼らの魂は七種族とほぼ同等の性能を持っていて、肉体の機構だけが単純なのでしょう。

 NPCとして登場するスライムに話しかけたとき、口が動いていないのにメッセージが伝わってくるのは、彼らの発言は音声ではなく、テレパシーを使ったものだからなのだと思いま~す。

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4.白チャットが音声でも結論は基本的に同じ(2021年3月27日追記)

 「たとえ口を動かして出すタイプのセリフであっても、各人のノドの構造とは無関係に、発言者の魂によってその音質が変わる」ということを思い出しました。

 「真実に気づいた男」の儀式でテグラムの魂の成分が変化すると、文字送りの音が変わり、「その声は……まさかアンルシア姫さま!?」とキッパーが驚いていました。詳細はこの記事をご覧くださ~い。

 緑チャット青チャット桃チャット橙チャットとは異なり、白チャットは遠隔地まで届かない上に死んでいると使えないという特質があるので、本稿を書いたあとも「白チャットも本当にテレパシーなのか? 白チャットだけは音波ではないのか?」という疑いが晴れませんでした。

 しかし「白チャットが肉体経由で出す音波であれ、どうせ肉体のもたらす影響は微々たるものである」とこうして気づけたので、本稿の主張の中核部分には一層自信を持つことができました。

 さてそうなると、「しばらく前より 死んだ者の肉体に 別の場所で死んだ人間の魂が 入り込み 生き返るという事件が あちこちで起きておる」という世界観であるのに、メインストーリーの冒頭の初期村で主人公の魂が人間族の死者のものに入れ替わったことについて、周囲の村人の大半がその可能性すら考慮しなかったのは、「たまたま声が似ていたから」ということになりますね。

5.極論の修正(2021年4月29日追記)

 脳にも思考力に関して一定の機能があったようで~す。詳細は本日の記事で。

王家の迷宮で入手した古いボスカードを、一気に奢ってきました。

 王家の迷宮に行くと、いらないベルトといらないボスカードが一気に増えますね~。

 いらないベルトは邪神の宮殿で封印の聖灰と交換してもらえますが、いらないカードはそのままでは何の役にも立ちませ~ん。

 ボスカードは、魔法の迷宮で消費すれば、やがてアクセサリーになりま~す。そのアクセサリーも封印の聖灰に役立ちま~す。

 でも一人で消費をすると、何だかもったない気がしますよね。持ち寄りをすれば報酬は平均で四倍になっていたわけですし、テリーに倒させれば確実に錬金石のボーナスがあるわけですから。

 でも古いボスが相手だと四人のメンバーを集めるのに膨大な時間がかかりますし、テリーに遭遇する確率もかなり低いで~す。

 まさに三国志でいう「鶏肋」というやつで~す。

 そんな悩みを抱えていたおり、チームメンバーのぼーしゃっくさんが久々に復帰してくれました~。長期間インしていなかったので、アクセサリーの合成が全然進んでいないようでした。

 そこで余っていた王家の迷宮由来のカードは、全部ぼーしゃっくさんに奢りました。

 今後も王家の迷宮で入手したいらないカードは、どしどしぼーしゃっくさんに奢りま~す。

 ぼーしゃっくさんがアクセサリーを鍛えて強くなれば、それだけチームの興隆につながりま~す。星月夜個人としても、弱かったころにお世話になった件の恩返しができま~す。

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アストルティアの地獄の研究(随時更新記事)

 前々回の記事で予告した、比喩としての地獄であるナドラガンドではない、アストルティアの本物の地獄についての研究成果を発表いたします。

 なお、研究資料はもっぱらモンスターの「まめちしき」の記述に頼っています。このため、今後の新出モンスターにより研究が進むことが期待できます。なので久々に随時更新記事としました。

1.地獄関連モンスター一覧

1-1.地獄が出身であったり所属であったりすることがほぼ確実なモンスター一覧

 えんまのつかい・キラーデーモン・サブナック・じごくのたまねぎ・じごくのつかい・じごくのドアボーイ・じごくのもんばん・じごくのよろい・デビルプリンス・バルバロッサ・ヘルガーディアン・ヘルクラッシャー・ヘルゴースト・ヘルジュラシック・ヘルバトラー・ヘルプラネット・ヘルボックル・ボーンナイト

1-2.同族内で地獄に行った経験のある個体を含むことがほぼ確実なモンスター一覧

 大ナスビナーラ・きりさきピエロ・くさったしたい

1-3.地獄に行った証拠はないものの、地獄と縁が深いモンスター一覧

 オーガキング・グレイトライドン・シールドオーガ・じごくのおくり火・デスゴーゴン・とげこんぼう・ブラッドハンド・ヘルコンダクター

1-4.名前や異名や所属組織名に「地獄」や「ヘル」を含むものの、地獄との縁が不明なモンスター一覧

 暗黒の星雲機・おばけ大キノコ・キノコどうし・じごくのヌエ・じごくのはさみ・深紅の殺人機械・絶牙の白獅子・チーズキノコ・ヘルカッチャ・ヘルシーサー・ヘルビースト・「リリパット・強」

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2.判明している施設・区域の一覧

2-1.門

 じごくのドアボーイがこの門を開閉し、誰でも地獄に招いてくれま~す。それを邪魔するのがじごくのもんばんで~す。

 この門のレプリカを持っているのがシールドオーガで~す。

2-2.農場

 この農場では「くさった死体のスミスさん」が愛情をこめてじごくのたまねぎを育てていま~す。

 ジャンボ野菜コンテストが開かれることもあり、前回は大ナスビナーラが惜しくも優勝を逃したというところまで、判明していま~す。

 ブラッドハンドのドロドロが肥料として珍重されていま~す。

2-3.庭園

 きりさきピエロはこの庭園の手入れをして、見事な才能を発揮したそうで~す。

2-4.深淵

 デビルプリンスはここから生まれたそうで~す。

2-5.底

 ひょっとしたら深淵と同じ意味かもしれませ~ん。ヘルプラネットの出身地で~す。

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3.他の異世界との関係

3-1.魔界との関係

 5.0メインストーリーでピュージュが魔界を「この世の地獄」と比喩的に表現していたので、一応は「あの世の本物の地獄」とは別物の可能性が高いで~す。

 ただし地獄の大悪魔のキラーデーモンが魔物サッカー界で有名なゴールキーパーをしていたり、「地獄から つかわされた」じごくのつかいが魔界の参謀だったり、地獄の深淵から生まれたデビルプリンスが「魔界の王子」という扱いであったり、太古から地獄に住んでいたヘルジュラシックが「魔界1周レースにおいて前人未到の最速記録を持」っていたりと、地獄と魔界の往来はかなり自由のようで~す。

 ひょっとしたら両属の区域があるのかもしれませ~ん。

3-2.冥府・冥界との関係

 先に「冥府」が「冥界」の中央政庁や首都ぐらいの意味であることを証明しておきま~す。

 冥王ネルゲルの「まめちしき1」には、彼が「冥界の王」であることが書かれていま~す。そしてネルゲルが「冥府の王」でもあったことは、過去記事「冥府エリアについて色々考えました」ですでに証明しました。

 冥界の王が冥府の王でもあるということは、これはほぼ確実に日本語の語感通り、冥府とは冥界の中心部を意味するのでしょう。

 「まめちしき」で冥府・冥界の所属とされるモンスターで、地獄とも関係があるかもしれないモンスターは、デスゴーゴンとマッドスミスだけで~す。

 デスゴーゴンは、敵を地獄に叩き落しているだけであって、自身が地獄に行った経験があるとは書かれていませ~ん。

 マッドスミスは、前述の「くさった死体のスミスさん」と名前や容姿が似ていま~す。でも、マッドスミスには「自我を忘れ」という設定があるので、愛情をこめてじごくのたまねぎを育て、なおかつそのたまねぎに生産者の保証を付けるという作業ができる可能性は低そうで~す。よって別人の可能性が高いで~す。

 残念ながら「まめちしき」の記述だけでは両者の関係性はほぼ不明ということになりま~す。

 ただし冥府に関しては、文字資料よりもはるかに価値の高い生の資料が存在していま~す。それは、王家の迷宮の冥府エリアで~す。

 冥府エリアでは、本来の所属が地獄であるヘルクラッシャーが登場しま~す。また魔界所属のブルサベージも登場しま~す。

 地獄から直接移動できるのか魔界経由でなければ移動できないのかは不明ですが、とりあえず地獄や魔界のモンスターが冥府に行くことは可能のようですね~。

 行ったあと、ボスを倒さずに帰還できるのかは不明ですが…。

 なお、欲望の魔人の「ここは 世の果て 奈落の底」という発言が比喩ではなかった場合には、冥府は奈落の底にあることになりま~す。そして「奈落」は日本では「地獄」という意味なので、「奈落の底」とはまさに「地獄の深淵」と同義ということになりま~す。

 デビルプリンスの故郷にして魔界と地獄の懸け橋の可能性が高い地獄の深淵が、冥府エリアであったとするならば、魔界・地獄・冥界は、冥界の首都を通じて重なり合っているということになりま~す。

3-3.煉獄との関係

 煉獄と関係しそうなモンスターは、れんごくちょう・れんごく天馬・れんごくの番兵・れんごくまちょう・煉獄の岩塊の五種類しかいませ~ん。

 れんごくの番兵のまめちしきには煉獄に関する記述が一切ありませ~ん。煉獄の岩塊にいたってはまめちしき自体がありませ~ん。

 れんごくまちょうは名前に煉獄がついていて、サブストーリー「燃えるロマンの宝石」では「煉獄の火炎が 封じられた」煉火の玉を落としま~す。でも「煉獄火炎」は煉獄とあまり関係なさそうなモンスターも吐いてくるので、この玉が煉獄で作られたとは限りませ~ん。

 煉獄自体がほぼ不明な世界なので、地獄との関係も不明で~す。

 なお、ついてクンのガルムの記述に「その瞳には 煉獄の炎が 宿る」とありますが、ついてクンの記述は「真実めかしく書かれていても実はまったくの架空であった」という前例があるので*1、ここでは採用しませ~ん。

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4.その他の情報メモ

 獄獣のケープのモチーフとなった凶悪な魔獣が住んでいる。

 地獄の炎の力は、大獄剣に使われている。

 地獄の炎と闇の力は、魔炎のおおづちに使われている。

 じごくの弓は「闇の力を宿す 地獄の魔神が 用いたという弓」ですが、「闇の力を宿す地獄の魔神」が用いていたのか、地獄の魔神が用いていた「闇の力を宿す弓」なのかが、曖昧で~す。

 地獄にはオニがいて、拷問に「じごくのヤスリ」を使うといわれている。

アストルティアで学ぶ六道輪廻

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夕月夜「地獄道についての前回のお話餓鬼道についての前々回のお話を聞いて、六道輪廻に興味がわきました。残りの四道についても、私のようなアストルティア住民にわかりやすい形で教えてくださ~い」

星月夜「いいよ~。では悪い世界から順番に紹介していくよ~。まずは下から三位の畜生道から話すね」

畜生道

 これは獣や鳥や魚や虫といった動物の世界。知能は低く、食欲と性欲に支配され、個体保存と種族保存に明け暮れていま~す。

 アストルティアでは、けもの系・鳥系・虫系・水系のモンスターの大半がこれにあたりま~す。

 「笛吹き羊男」とかは、一応怪人系ですが、半ば畜生道に堕ちていま~す。

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修羅道

 日々戦いに明け暮れる世界で~す。

 アストルティアでは、「アスラ王」がこの道を歩んでいるようですね~。

 同族同士でしばしば戦争をしているオーガとか、戦闘狂の冒険者とかも、半ばこの道に堕ちていますね~。

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 白チャットで言葉の争いまで始めた日にはもう、完全に修羅道の亡者で~す。

※人間道

 いやというほどこれを体験している地球人には、一々説明不要な人間道。煩悩に悩まされるも、たまには欲望がかなうので、そこそこ楽しめま~す。

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 アストルティアでは、レンダーシア大陸が人間道そのもので~す。

※天道

 美しい容姿で羽の生えた天人が住む世界。毎日が楽しいで~す。

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 アストルティアでは、エルトナ大陸が天道そのもので~す!

夕月夜「何と、私たちこそが六道の頂点だったのですか~! これは嬉しいで~す!」

星月夜「有頂天になるのはまだ早~い! その天人(エルフ)も老いには勝てないのよ~。他の欲が満たされる分だけ、老いと死への恐怖は人間たちが感じる恐怖の比ではないというわけ」

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 ツスクル外伝クエストで、「師ハジカ」がやたらと不老不死にこだわっていたのも、エルフの設定の有力な元ネタの一つが仏教の天道であるからだと、星月夜は考えていま~す。

夕月夜「六道全部が不正解ですか~。それなら一体どうすればいいのでしょう?」

星月夜「仏陀に学んで六道から離れ涅槃に行くことこそが真のエンディングだと、仏教では教えているね~。私はアストルティアではスキルマスターこそが仏陀であると考えているんだけど*1*2、絶対の自信まではないのよね~」

夕月夜「私も仏陀を探してみたいのですが、どうしても仏陀に会えなかった場合には、どうすればいいんですの?」

星月夜「効率は悪いけど、仏陀の弟子であるお坊さんに学ぶしかないわね~」

夕月夜「ではお坊さんも探してみま~す。ところでお坊さんってどんな人ですの?」

星月夜「髪の毛がないのが特徴ね~」

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