ほしづくよのドラゴンクエストX日記

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六種族たちの「排便」の問題

0.はじめに

 本稿では六種族たちが排便をするのかしないのかを検討しま~す。

雨月「いよいよ下ネタ回やな。この日をどんなに待ち望んだか」

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.風呂はあってもトイレがない件の検討

 アストルティアの町には、風呂はあるのにトイレらしき設備がありませ~ん。ハウジングでもそうで~す。

 しかしだからといって「六種族は排便をしない」という結論は早計で~す。絵として省略されているだけかもしれませんし、文化的にトイレを使わない世界なのかもしれませ~ん。

 現に『ドラゴンクエストII』では、トイレらしき施設が一切描かれませんでしたが、リリザの町で壁の方向を向いている「あらくれ」が小便を排泄していました。そして同じ世界を描いた『ドラゴンクエストI』では、マイラの村で「温泉」がしっかり描かれていました。

 つまり「その世界の住民は排便をするけどトイレは描かれず、それでいて風呂は描かれる」というのは過去のドラクエにもあったことなので、「風呂はあってもトイレがない」ことはアストルティアの世界観の考察の資料としての価値が低いというわけで~す。

 ゆえにこの家具関連の設定は、「排便しない」説に有利とはいえ、その有利性は僅かなものだと認識していま~す。

2.他の生物のふんからの検討

 馬と牛が「ふん」を排泄するのは1.0からの公式設定で~す。

 では他の生物もそうなのかというと、そうとも断言できませ~ん。地球では植物の栽培に鶏糞が大いに利用されていますが、2.0からニワトリが描かれ始めても「とりのふん」は登場しませんでした。

 もちろん逆に「排便をするのは馬と牛だけ」と決めるのも早計で~す。「アストルティアでも多くの生物が排便をするが、世の中の役に立つふんを出すのは馬と牛だけだ」という可能性もありま~す。

 ゆえにこの件は、後述するように他の情報の解釈に利用できるものの、どちらの説にも直接は役立たないものだといえましょう。

3.六種族の他の排出物から、地球人がどの程度類例として参考になるかを検討

 六種族が少なくとも「汗」と「涙」を排出するのは、「汗と涙の結晶」が導入された1.2からの公式設定で~す。

 これは「六種族は地球人と体の構造が似ている」という根拠に使えなくもないで~す。

 でも逆に「生物としてアストルティアの六種族は地球人と大いに違っている」根拠もありま~す。

 それは死んだときなどに排出される「魂」で~す。これが脳と相互作用して人格を作っているという設定は過去記事「クエスト「淡い記憶を紐解いて」で、脳の機能の研究が進みました。おかげで未完の魔導鬼と未完の破戒王に残る記憶・感情の正体も判明しました」で解き明かしました。この魂は質量を持った実体であると一般に理解されているようで、魔獣ビュブロスのまめちしきに「ビュブロスの卵は 人の魂に 植えつけられるという」とありま~す。

 こうなると安易に地球人を類例として使うことはできませ~ん。

4.だいフンしゃEXは決定打か?

 5.0から配信が始まったクエスト「黄昏のデスマスター」*1では、コバッチュが「だいフンしゃEX」という薬を売っていて、そのキャッチコピーは「つらい便秘と サヨナラしたい あなたに スペクタクルな おつうじ体験を」で~す。

 これだけを読むと「六種族も排便をする」と決め込みたくなりま~す。そう決め込んだ人の見解も何度か読みました。

 でも「しゃべる馬のサンダー」もいる世界なので、牛と馬のみを相手にして「あなた」と呼びかけるキャッチコピーが存在しないとはいえませ~ん。だからこれは六種族の排便の絶対の根拠とはいえないで~す。

 またこれが仮に六種族向けのキャッチコピーだったとしても、「おつうじ」の結果出てくるものは全部「屁」などにすぎないという可能性もありま~す。

5.最後は新陳代謝のあり方からの検討

 前章までは所詮は周辺情報からの推測であったので、最後に直球として新陳代謝のあり方を検討しま~す。

 冒険者はアイテムとしての料理を無限に食べ続けることができま~す。嘘だと思ったら格安で売られている★ぐらいの出来のクイックケーキを大量購入して一日中食べ続ける実験をしてみてくださ~い。

 無限なので「本当は食べながら排泄しているけれども、どうぐかばんのような圧縮装置を尻に装着しているのだろう」という反論は通用しませ~ん。どうぐかばんの容量には限界がある世界観ですから。

 そして大半の料理はいくら食べても体重が増えませ~ん。一部の例外的な料理は食べた瞬間に体重が増え、他の料理を食べるか一定時間が経過するとその質量が一気に消えま~す。

 これと原理的に共通していると思われる現象が『蒼天のソウラ』の第二十九話でも描かれました。骨しか残っていないアンデッドモンスターたちが、健康のためにエルトナ食を食べまくっていました。

 「食べた質量がほぼ全部エネルギーになるのは不自然だ」という反論も想定されますが、それは所詮地球の常識で~す。アストルティアでは質量をエネルギーに変換しても大した量にならないことは、過去記事「クエスト「思い出はランプの光と共に」 & この世界のエネルギーと質量の関係」で証明しておきました。

 またそもそも食べた質量全部がエネルギーになっているとも限らず、体内の無駄な物質を生涯どこかに転送するような魔法が新生児全員にかけられている可能性もありま~す。魔法が原因である場合は、文化的・経済的事情などにより個人差があるケースも考えられま~す。

6.まとめ

 料理で実験をすると、「六種族たちは排便をしていない可能性が非常に高い」という結論に達する。それを覆せるだけの有力な情報は存在しない。

 六種族は最初からそういう生物なのかもしれないし、魔法でそうなっているのかもしれない。魔法でそうなっているのだとすれば、例外もいる可能性がある。

(8月16日追記)

 本日配信のクエスト「いにしえの封印の伝承」でホーローが「おぬしも 出発前には トイレと 腹ごしらえを すませて」と語っていました。

 これにより「トイレはアストルティアにも存在する」・「六種族もトイレを使用するのが多数派であり、全員がそうなのかもしれない」となり、本稿の研究は第一章を中心に大いに覆りました。

(10月20日追記)

 プレイヤー視点では牢の見当たらないメギストリスにもちゃんと牢があることが、6.3で登場したプロッカのセリフで判明しました。これにより第1章の「トイレが見当たらない」の元々弱かった説得力がさらに弱くなりました。

(11月20日追記)

 新陳代謝の問題については、「人間は新陳代謝をし、プクリポは個人差がある。本稿で紹介した主人公の立ち居振る舞いを見るに、他の四種族も多分個人差がある」ぐらいの結論になりそうで~す。その理由については新作記事「クエスト「ドリーム★バズ大作戦」。世界観を知るには意外に重要なクエストでした」にて。