1.はじめに
本稿は、以前書いた「ラゴウ隊長がラゴスの先祖である」という説を唱えた記事の、不肖の妹分に当たる記事で~す。今回は「ベルマとベルムドは同じ一族かもしれない」と主張しま~す。
兄貴分の記事のほうでは強力な証拠を大量に集められたので、ラゴウとラゴスが同じ一族であるという仮説が正解である可能性が自己採点で99%でした。対して本稿では集めた証拠が弱いので、ベルマとベルムドが同じ一族である可能性は自己採点でも60%程度で~す。
それでも、後述するようにこの説のために集めた根拠からは別の説も派生したりしました。なので、未発表のまま眠らせておくにはさすがに惜しい着想だと考え、一応発表しておくことにしたので~す。
いつか追加の配信の内容によって正解の可能性が大幅に高下したら、また言及しようと思いま~す。
2.根拠となる両者の類似性
さて、以下にベルマとベルムドの類似性を列挙していきま~す。
※その1 名前
日本語では「ベルm」まで同じですね~。
※その2 モンスターを使役
ベルマは強化異形獣を使役していました*1。
ベルムドは伝説のまもの使いで~す。
※その3 かつては国家のアイデンティティを守る花形部門の責任者
エテーネ王国の最大の名物は時の指針書であり、ベルマは指針監督官でした*2。
アラハギーロ王国の最大の名物はモンスター格闘場であり、ベルムドはその管理人でした。
※その4 軍事部門の責任者との政争に敗北
ベルマはクオード軍団長に逮捕されてしまいました*3。
ベルムドはゴリウス兵士長によって飼っていたモンスターの大半を失いました。
※その5 上司に抜擢されて別の地位で復権
ベルマはドミネウス王から恩赦を受け、矯正執行官として復権しました。
ベルムドは大魔王マデサゴーラから力を与えられ、偽アラハギーロ王として復権しました。
※その6 前後してこの上司は記憶操作を大々的に行う
ベルマの没落・復権と前後して、ドミネウス王は多くの人々の記憶を操作して偽ドミネウス邸の住民や客人に変えてしまいました*4。
ベルムドの没落・復権と前後して、マデサゴーラは多くのモンスターの記憶を操作して偽アラハギーロ王国の住民に変えてしまいました。
※その7 復権後は公開処刑で復讐心を満たす
復権したベルマは、黄金刑の執行で復讐心を満たしました*5。
復権したベルムドは、格闘場で敗北したモンスターにトドメを刺すことで復讐心を満たしました。
※その8 晴れ舞台で発生したハプニングの中、再び退場する
ベルマが黄金刑の二人目の犠牲者を作ろうとした瞬間、その黄金刑を実現する釜の力でゴールドマンになった命の石たちが暴れ出しました。そして真の姿を見せた自動人形ドミネウスは主人公に破壊されました。この混乱の中、ベルマは再び退場しました。
ベルムドはサバイバルデスマッチを開催しようとするも、そのデスマッチを実現する大魔王軍の力でリリパットなどにされていたタジウスたちが暴れ出しました。そして真の姿を見せた破戒王ベルムドは主人公に敗北しました。この混乱の中、ベルムドは再び退場しました。
※その9 公開処刑の最初の犠牲者は、加害者側の一員として復活
黄金刑で金塊となったバディンドは、マローネの儀式により「黄金のバディンド」として復活し*6、自分を殺した勢力の黒幕であるキュロノスの手下になりました。
公開処刑で死体となったゴリウスは、キルギルの研究により「ゴリウスの怨霊」として復活し、自分を殺した勢力の一員であるキルギルの手下になりました。
※その10 かつての対立相手は、二度目の失脚のさいの負傷に同情した(2019年7月9日追記)
ベルマがゴールドマンに負わされた傷を、かつて対立したゼフさんが治しました。
ベルムドが主人公に負わされた傷を、かつて対立したセラフィが治そうとしました。
3.「原作」としての可能性も
先程「ベルマとベルムドが同じ一族である可能性は自己採点でも60%程度」と書きましたが、もう少し説の命題を緩くして「両者に何らかの関係性がある可能性」ならば90%ぐらいの自己評価になりま~す。
この30%分の差を埋めるもののほとんどは、「原作」説で~す。
前章で見たように、ベルマは組織内の上下関係や対立関係まで含めてベルムドに似ていました。なので仮にベルムドの先祖ではなかったとしても、大魔王マデサゴーラが偽アラハギーロ王国の「原作」として選んだ可能性は高いで~す。もちろん先祖だったならなおさら「原作」の可能性が高まりま~す。
そもそもマデサゴーラは、他の町や国を作るさいには「原作」を使っていました。
※偽メルサンディ村 著者急死により未完の大作として終わったパンパニーニの童話を原作とした世界観
※偽セレドの町 教会の爆発で計画倒れに終わった真のエンラージャとムッチーノの復活構想を原作とした世界観
※偽グランゼドーラ王国 自分が邪魔をした勇者の覚醒というグランゼニスの計画を原作とした世界観
こういう独創性の低いおじさんが、アラハギーロ王国のときだけ気合を入れて「政治的敗者の復讐物語と、それに伴う大々的な記憶操作の物語」をゼロから考案できたとは、考えにくいんですよね~。
4.残りの10%(2023年7月7日追記)
何らの直接的な関係もないのにここまで似てしまったとするなら、これは他の話題で何度も指摘した予型構造*7の一つということになりま~す。